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科学技術振興事業団の事業に係る評価実施に関する達

平成10年2月6日
平成9年達第61号

(基本方針)

第1条  科学技術振興事業団(以下「事業団」という。)は、科学技術に係わる広範な事業を実施することによって科学技術の振興に寄与することを任務として設立された特殊法人である。
 このため、事業団は、重点的・効率的な予算、人材等の資源配分を実現し、事業の適切な実施及び改善を図ることにより科学技術の振興に一層の貢献をしていくとともに、評価結果を積極的に公表し、事業の透明性を向上させることにより国民に対する説明責任を果たし、広く国民の理解と支持を得ることを目的として、「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」(平成14年6月20日文部科学大臣決定)を参考に、事業団が実施している事業について、厳正な評価を実施するものとする。
2  前項について、事業団の実施する事業全般を対象とした評価(以下「機関評価」という。)及び研究開発実施事業の個々の研究開発課題を対象とした評価(以下「課題評価」という。)を行うこととし、これらを有機的に連携させる。

(目的)

第2条  この達は、前条に規定する機関評価及び課題評価の具体的な実施方法を定めることを目的とする。なお、上記「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」において規定する研究開発施策の評価の観点を含めて機関評価を実施するものとする。

(機関評価)

第3条  機関評価の目的等は次の各号に定めるとおりとする。
 
(1) 目的
 機関評価は、事業団が運営する事業の全般にわたって評価を行い、事業団が実施している事業の内容とその科学技術振興上の意義を明らかにするとともに、事業団運営の改善事項を抽出すること等によってより効果的な事業団運営を図ることを目的として実施するものとする。

(2) 実施方法
 機関評価は、多種多様な事業を実施している事業団の特殊性に鑑み、個々の事業についての評価を行うとともに、それらの結果を総合した運営全般についての評価を行うことにより実施するものとする。
 アの個々の事業についての評価の対象となる事業は、各年度毎に理事長が指定する。理事長は、当該事業の指定に当たっては、事業団が実施している事業の全てが5年以内の期間のうちにそれぞれ少なくとも1回は評価の対象とされるよう調整するものとする。
 アの運営全般についての評価は原則として5年毎に定期的に実施するものとする。
(3) 総合評価委員会の設置
 機関評価は、事業団の外部から選任される、十分な評価能力を有し、かつ、公正な立場で評価を実施できる評価者からなる総合評価委員会に依頼して行うものとする。
 理事長は、総合評価委員会の設置及び運営に必要な事項を別に定める。
(4) 評価の視点の提案
 理事長は、機関評価の対象となる個々の事業及び運営全般(以下「対象事業」という。)に関する評価の視点を総合評価委員会に提案するものとする。

(5) 基礎調査の実施
 機関評価を総合評価委員会に依頼するに当たっては、対象事業について、機関評価の基礎資料を作成するための調査(以下「基礎調査」という。)を実施する。
 基礎調査は、適切な外部調査機関に委託して実施することができる。
 基礎調査の報告書は、内容に事実誤認等の過誤のないことを確認の上、総合評価委員会に提出する。
(6) 評価方法の設定
 総合評価委員会は、機関評価を行うに当たり、理事長から提案された評価の視点及び対象事業が置かれた諸状況・諸課題を勘案し、評価項目、評価手法等の具体的な評価方法を定め、機関評価の実効が上がるように努める。
 理事長は、総合評価委員会における機関評価が円滑に進むよう、最大限の協力・支援を行う。また、インターネット等を利用した対象事業に対する意見の収集などにより、できる限り国民各般の意見を収集し、評価に反映されるよう努めるものとする。
(7) 機関評価関連業務実施体制
 機関評価に必要な業務は、当分の間、企画室が関係各部室の協力を得て実施する。

(課題評価)

第4条  課題評価の対象等は次の各号に定めるとおりとする。
 
(1) 課題評価の対象
 理事長は、課題評価の対象となる事業を別に定める。

(2) 課題評価の方法等
 理事長は、前号に基づき定められた事業の課題評価の方法等に関し、次の事項について別に定める。
評価目的
評価時期
評価の項目及び基準
評価者
評価手続き

(3) 課題評価関連業務実施体制
 課題評価に必要な業務は、対象となる事業を担当する部室において実施する。

(被評価者への周知等)

第5条  被評価者への周知等の取扱いについては次に定めるとおりとする。
 
(1) 評価の目的及び方法を、被評価者に対し予め周知するものとする。
(2) 評価結果について、理由を付して被評価者に開示するものとする。

(評価結果の取扱い)

第6条  評価結果の取扱いについては次の各号に定めるとおりとする。
 
(1) 評価結果の適切な活用
 理事長は、機関評価の結果については事業団運営の改善や新しい事業の企画立案に、課題評価の結果についてはそれぞれの事業の運営及び機関評価に適切に反映するなど事業に係る評価結果の活用に努め、事業団がより優れた成果を上げることによって、科学技術の振興にさらに一層の貢献をするよう最善の努力を払うものとする。

(2) 評価結果等の公開
 評価結果及びその反映状況は、インターネットなどを利用し、できる限り国民に分かりやすい形でとりまとめて公開することを原則とする。
 なお、その際、評価に携わった評価者の氏名や、具体的な評価項目・評価手続き等についても、併せて公開するものとする。

(配慮事項)

第7条  評価の実施等に当たっては、次の各号に定める点に配慮するものとする。
 
(1) 評価項目全体を平均的に判断するばかりでなく、優れた点を積極的に取り上げ、また、失敗も含めた計画外の事象から得られる知見や研究者の意欲、発展可能性等にも配慮する。

(2) 量的な評価のみに陥ることなく事業の質を重視すること。また、総合評価委員会及び評価者の見識に基づく判断を基本としながらも、事業の特性に応じた数量的な情報・データ等を評価の参考資料とすること。更に、科学的・技術的観点からの評価は世界的水準を評価基準とし、社会的・経済的観点からの評価についても考慮すること。

(3) 基礎研究の成果は、長い時間をかけて様々な形で社会に還元されていくという性格も有するため、短期間の絶対評価は困難であり、開拓的、挑戦的な研究の芽が摘み取れることのないようにすること。

(4) 評価対象が広範に及び、必要な作業も多岐にわたるため、評価に伴う作業を適切に処理し、評価における過度な負担を回避し、公正さと透明性を確保しつつ、効果的な評価が実施されるようにすること。

(5) 個人情報、企業秘密及び研究に係る未公表のアイデアの保護、知的所有権の取得等に支障の生じないようにするとともに、必要に応じて、評価者に守秘を求めること。

(6) 過去に行われた評価を踏まえて評価を行う必要がある場合は、その評価を行った者を評価者に含めるなど、評価の考え方の継承に努め、継続性を確保する。

(評価方法の見直し等)

第8条  科学技術の急速な進展並びに社会及び経済情勢の変化等に応じて、評価項目、基準等を直すとともに、評価の検証を適時行い、評価の質の向上や評価システムの改善に努めるものとする。

(その他)

第9条  この達に定める事項の他、この達の施行に関し必要な事項については、理事長がこれを定める。


 附 則 この達は、平成10年4月1日から施行する。

 附 則 この達は、平成14年10月31日から施行する。



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