新技術事業団報 第668号

平成7年12月7日
埼玉県川口市本町4-1-8
新技術事業団
電話(048)226-5608(企画調査室)

「非接触式歯車歯面測定装置」を委託開発課題に選定ならびに開発企業を選定

 新技術事業団(理事長 松平寛通)は、京都大学工学部 教授 久保愛三氏らの研究成果である「非接触式歯車歯面測定装置」を委託開発課題として選定するとともに開発企業を選定した。
 従来より粗い面を持っている歯車歯面のような部品の形状を測定するときには、針で面をなぞる接触式測定法が用いられてきた。しかし、測定精度を上げるには測定回数が多くなるために時間がかかり、さらに、針や面が歪んだり傷ついたりするために、測定時間の短縮や測定精度の向上には限界があった。
 本新技術は、針のかわりに光を当てて歯車歯面などの形状を測定する装置に関するものである。光を当るだけなので面が歪んだり傷ついたりする事がなく、測定精度を向上させることができる。また、針で測定する時のように多数の測定点を集めて形状を把えるのではなく、光を当てた面を一度に測定できるので測定時間を短くすることができる。
 本新技術による非接触式の測定装置は、使いやすいように自動測定ができるものであり、歯車歯面形状の高精度測定の他に光ディスクの金型、タービンの翼などの精密加工物などの曲面形状測定への広い利用が期待される。
 本新技術の開発は、大阪精密機械株式会社(社長 小熊辰照、本社 東大阪市御厨7302、資本金 7,250万円、電話 06-782-0646)に委託する予定で、開発期間は2年、委託開発費は約1.5億円の予定である。

「非接触式歯車歯面測定装置」(背景・内容・効果)

(*) この発表についての問い合わせは、電話048(226)5615 小原または加藤までご連絡下さい。


This page updated on May 6, 1999

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