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新技術事業団(理事長 松平寛通)は、東洋大学工学部教授 村山洋一氏、同助教授 柏木邦宏氏らの研究成果である「プラズマプロセスを用いた機能性無機・有機複合膜の形成技術」を委託開発課題として選定するとともに開発企業を選定した。
近年、エレクトロニクス、光学分野では導電膜や反射防止膜などの様々な機能膜が使われるようになっている。これまで機能膜は、プラスチックや酸化シリコンなどの材料基板に真空蒸着やスパッタリングなどの方法を用いて成膜されていたが、これらの方法では膜の密着性、耐久性などが十分でなかった。
本新技術は、イオンプレーティングとプラズマ重合を同時に行う新規な成膜プロセス(プラズマプロセス)に関するもので、本プロセスを用いることにより密着性、耐久性が高く均質性などに優れた無機・有機複合材料の成膜が可能となり、反射防止、導電性、防曇などの機能を持つ膜を作製することができる。
本新技術による無機・有機複合膜は、(1)基板との密着性が強く耐久性に優れる。(2)低温成膜が可能となるためガラス基板のほかプラスチック基板、フィルムも対象となる。(3)膜物性の制御が容易になるため各種機能性新材料の創製が期待できるなどの特徴を有することから、表示装置、各種レンズの反射防止膜、電子機器などの導電膜、光学機器、標識ミラー、車両窓用の防曇(撥水)膜へ広く利用されることが期待される。
本新技術の開発は、伊藤忠ファインケミカル株式会社(社長 北村良弘、本社 東京都千代田区平河町1丁目2番地10号、資本金3億円、電話03-3221-5061)に委託する予定で、開発期間は3年、委託開発費は6億円の予定である。
・「プラズマプロセスを用いた機能性無機・有機複合膜の形成技術」(背景・内容・効果)
(*) | この発表についての問い合わせは、電話048(226)5617 野田、岩本までご連絡下さい。 |
This page updated on May 6, 1999
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