新技術事業団報 第665号

平成7年11月7日
埼玉県川口市本町4-1-8
新技術事業団
電話(048)226-5608(企画調査室)

「判断回路内蔵型半導体加速度センサの製造技術」の開発に成功

 新技術事業団(理事長 松平寛通)は、上智大学理工学部 庄野克房 教授らの研究成果である「判断回路内蔵型半導体加速度センサの製造技術」を当事業団の委託開発課題の平成2年度課題として平成3年3月から平成7年5月にかけて株式会社フジクラ(社長 田中重信、本社 東京都江東区木場1-5-1、電話(03)5606-1111 資本金322億6500万円)に委託して開発を進めていた(開発費約668百万円)が、このほど本開発を成功と認定した。
 近年、自動車の安全性、操縦安定性等の向上や精密機器の制振等のため、自動車や機器の振動を精度良く検出可能な半導体加速度センサの開発が要望されている。また、信頼性向上やコンピュータの過負荷防止のため、センサ自身の知能化が要求されている。
 本新技術は、LSI等の基本構成要素であるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductorの略)を高度に活用して増幅・AD変換(アナログ信号をデジタル信号に変換すること)・加速度の大きさによりオン・オフを出力する(判断)等の機能を簡素な回路構成で実現することにより、設定条件等との比較判断を自律的に行う回路を内蔵した、小型・高精度で信頼性に優れた半導体加速度センサを製造するものである。
 本新技術による半導体加速度センサは、センサ単体で判断が可能であり、また、ノイズ等の影響を受けにくいことから、自動車のエアバッグ、アンチスキッドブレーキ、アクティブサスペンションの制御や精密機器の制振等に広く利用されることが期待される。

「判断回路内蔵型半導体加速度センサの製造技術」(背景・内容・効果)

(*) この発表についての問い合わせは以下のとおりです。     
  新技術事業団 管理部管理課長 内野裕雄               
            管理課  中田一隆〔電話 048(226)-5625〕     
  株式会社フジクラ 先端技術研究所
             主管部長 柴田俊隆〔電話 03(5606)-1073〕


This page updated on May 6, 1999

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