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別紙

開発を終了した課題の評価

課題名 「咀嚼能力評価システム」
所有者 国立大学法人 大阪大学、UHA味覚糖株式会社
研究者 野首 孝祠 大阪大学 先端科学イノベーションセンター 客員教授
小野 高裕 大阪大学 歯学部附属病院 顎口腔機能再建学講座 准教授
池邉 一典 大阪大学 歯学部附属病院 顎口腔機能再建学講座 講師
委託企業 UHA味覚糖株式会社
開発費 約2億円
開発期間 平成20年1月7日〜平成24年12月31日(早期終了)(4年月)

評価

本新技術は、精度の高い咀嚼能力の測定・評価が実施できる汎用評価システムの開発を目指すものである。従来から咀嚼能力は、ピーナッツなどの豆類を一定回数咀嚼し、吐き出し、砕かれた豆の粒径を測定、統計的に処理することで定量評価を行ってきた。しかしながら、試料の均一性が維持できないこと、また噛む動作の個人差や試料に対する嗜好により結果がばらつき、評価系としては不安定な欠点があった。

この欠点を払拭するため、比較的新しい食材であるグミゼリーを利用して、試料咬断表面から溶出するゼラチンやグルコースの濃度から咀嚼能力の測定・評価を行う試みはすでに研究が続けられ、本検査法の臨床的有用性は原権利として確認されている。本新技術は、測定プロセスが厳密に定まっていない問題を整理し、測定器を含めて開発を実施することにより、検査法を自動化し、その検査装置のプロトタイプの試作までを行った。同時に測定対象として指標となる天然由来色素を加えた新しい検査用グミゼリーの開発を行い、試験系に最適化することで極めて高い再現性を実現している。高齢化や、新規な歯科治療技術の開発が続く中、食品を咀嚼する能力の可否を判断する必要性は増大している。本新技術の開発成果である咀嚼能力測定・評価技術は、全体的な健康の維持向上へ向けた展開も期待できる。成否認定基準として提示された開発目標はいずれも達成されたことは測定値によっても証明されている。また、開発後のビジネスプランも明確である。

以上より、本開発の結果は成功とすることが妥当と判断した。

評価者 独創的シーズ展開事業 委託開発
プログラムディレクター  林 善夫
プログラムオフィサー   桐野 豊、小舘 香椎子、吉村 進
評価日 平成24年8月29日