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科学技術振興機構報 第970号

平成25年7月18日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)
Tel:03-5214-8404(広報課)
URL http://www.jst.go.jp

「研究者による科学コミュニケーション活動に関するアンケート調査報告書」の発表について

ポイント

JSTの科学コミュニケーションセンター(センター長 毛利 衛)では、第4期科学技術基本計画(平成23年8月19日閣議決定)を受けて、時宜にかなった施策の実施と、より長期的な視点に立った戦略的な事業推進をはかるため、事業の1つとして調査研究を行っています。

その調査研究の一環として、大学・研究機関などにおける研究者の科学コミュニケーションを課題とする調査研究ユニット(JST フェロー/大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生理学研究所 准教授 小泉 周)において、研究者らによる科学コミュニケーション活動の実態把握のために、約12万2,000人の研究者を対象とした電子メールによるアンケート調査を行い(8,964人から回答、回収率、約7.3%)、その調査結果について報告書としてとりまとめました。

アンケート調査の結果、第4期科学技術基本計画において示された「国民との対話」を促すという政府の施策について、70.9%の研究者が「賛成である/やや賛成である」と回答しており、研究者による科学コミュニケーションの必要性を、研究者自身も自覚していることが明らかになりました。

科学コミュニケーション活動の経験の有無について、「ある」と答えた研究者は64.4%でした。

研究者による科学コミュニケーション活動の目的として、「そもそも研究者の役割として、研究の経緯や成果を社会に公開するため」などの回答率が8割を超えており、科学コミュニケーション活動が研究者の社会的責任として意識されていることが示唆されました。それに加え、「自分の研究分野に対する自身の多面的理解を深めるため」の回答率も6割を超えており、自身の研究活動を普段と異なる視点でとらえ直し、より深い理解を得られると考えていることが示唆されました。これは、科学コミュニケーション活動を通じて、自らの研究分野を俯瞰すること、また、異なる専門家や一般市民といった他者からの視点が得られ、多面的な理解につながった結果であると考えられます。

その一方で、研究者の自発的な活動として根付いてきたと回答した人は28.1%に過ぎず、研究者の意識・現状と自発的な活動としての定着度に大きな隔たりがあり、活動を実施する上で障壁があることがわかりました。

例えば、活動を支援してくれる部署や人材が所属する機関に「ある」と答えたのは、活動歴のある研究者では51.2%でしたが、活動歴のない研究者では23.3%でした。

また、科学コミュニケーション活動を行う上での「障壁」について尋ねたところ、「時間的余裕がない」、「活動に必要な事務的な作業が多い」、「業績として評価されない」、「費用の捻出が難しい」、「コミュニケーション活動を行うための場をつくるのが難しい」という障壁があげられました。

従って、研究者の事務的な負担を軽減したり、科学コミュニケーション活動を業績として評価するなど適切な施策を講ずることにより、研究者による自発的な科学コミュニケーション活動を社会に根付かせることができると考えられます。

※本報告書は、下記のウェブサイトからダウンロードできます。

URL:http://www.jst.go.jp/csc/archive/csc_fy2013_01.html

<添付資料>

別紙:研究者による科学コミュニケーション活動に関するアンケート調査報告書の概要

<お問い合わせ先>

<調査報告書の全体に関すること>

科学技術振興機構 科学コミュニケーションセンター 企画・研究担当
〒102-8666 東京都千代田区四番町5番地3
藤田 尚史(フジタ ヒサシ)、白根 純人(シラネ スミト)
Tel:03-5214-7625 Fax:03-5214-8088
E-mail:

<アンケート調査の詳細に関すること>

科学技術振興機構 科学コミュニケーションセンター フェロー
大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生理学研究所 広報展開推進室 准教授
小泉 周(コイズミ アマネ)
Tel:0564-55-7723 or 7722 Fax:0564-55-7721