JST(理事長 中村 道治)は、中国科学技術部国際合作司(DOIC・MOST)注1)および韓国研究財団(NRF)注2)と共同で2件の共同研究課題を支援することを決定しました。この支援は、国際科学技術共同研究推進事業(戦略的国際共同研究プログラム)注3)「日中韓共同研究」注4)の一環として行われるものです。支援を決定した課題は次の通りです。
支援決定した課題は次の通りです。
(1)「自動車のための高エネルギー効率エンジンシステムの開発」
(研究代表者:上智大学 理工学部 申 鉄龍 教授、天津大学 内燃機関国家重点実験室 シェー・フィー 教授、国家科学技術院 機械工学科 ビェー・チュンシク 教授)
本研究交流は、自動車エンジンの省エネルギー化とハイブリットパワートレインの高効率化のための新しい制御システム設計手法の構築を目指すものです。
2)「黄砂によって風送される病害バイオエアロゾルの人への健康影響とその東アジア防疫体制の構築」
(研究代表者:金沢大学 理工研究域 牧 輝弥 准教授、中国科学院 大気物理研究所 チェン・ビン 准教授、忠北大学院 微生物学部 キム・ヤンフー 准教授)
本研究交流は、黄砂とともに長距離輸送される大気微生物群の実相調査をアジア一円において施行することによって、風送微生物が引き起こす健康被害を解明し、その防疫対策を日中韓の合意のもと構築することを目指すものです。
今回の共同研究課題の募集では23件の応募があり、これらの応募課題を日本側、中国側および韓国側の専門家により評価しました。その結果をもとにJSTおよびDOIC・MOST、NRFが協議を行い、研究内容の優位性や交流計画の有効性などの観点から、日本、中国と韓国がともに支援すべきとして合意した2件を支援課題として決定しました。日本側と韓国側は本年12月に、中国側は来年4月に支援開始を予定しています。いずれの国も研究期間は支援開始から3年間の予定です。