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科学技術振興機構報 第922号

平成24年10月19日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)
Tel:03-5214-8404(広報課)
URL http://www.jst.go.jp

『東アジア・サイエンス&イノベーション・エリア構想』共同研究プログラム
(e−ASIA共同研究プログラム)における
平成24年度新規採択課題の採択について

JST(理事長 中村 道治)は、ベトナム科学技術省(MOST)注1)およびタイ国家科学技術開発庁(NSTDA)注2)と共同で、「ナノテクノロジー・材料」および「バイオマス・植物科学」分野に関する3件の共同研究課題を支援することを決定しました。この支援は、『東アジア・サイエンス&イノベーション・エリア構想注3)』共同研究プログラム(略称:e−ASIA JRP)の一環として行われるものです。

支援決定した課題は次の通りです。

<「ナノテクノロジー・材料」分野>

(1)「環境因子の影響理解に基づいたアジア地区における構造材料の腐食マッピング」

日本 :独立行政法人 物質・材料研究機構 材料信頼性評価ユニット
篠原 正 グループリーダー
ベトナム :ベトナム科学技術アカデミー 材料研究所 材料/損傷解析センター
レ・ホンリエン センター長
タイ :タイ国立科学技術開発庁 国立金属・材料技術研究所 材料信頼性研究ユニット
チアンパイロット・アムニャイサック 博士

本研究交流は、構造用金属材料の大気による腐食に関連する環境因子(付着物の量や雨水中のイオン濃度など)や気象因子について、各国で測定しデータベース化することによって、金属材料の腐食に関わる因子をマップ化するとともに、それらを総合して、アジア地区に適した環境腐食性区分法の規格化を目指すものです。

(2)「東南アジアで深刻な病原体を検出するためのプラズモニックバイオセンサー」

日本 :独立行政法人 物質・材料研究機構 高分子材料ユニット
三木 一司 グループリーダー
ベトナム :ベトナム科学技術アカデミー 物質科学研究所
クワンリーム・グエン 所長
タイ :タイ国立科学技術開発庁 国立ナノテクノロジー研究所
タララジ・ダラクル シニア・アドバイザー

本研究交流は、金属ナノ粒子の合成技術およびセンサー技術、バイオマーカー技術を融合し、東南アジア地域で深刻な2つの疾病であるマラリアと子宮頚癌を検出するバイオセンサーの実現を目指すものです。

<「バイオマス・植物科学」分野>

(3)「最先端科学技術を用いたアジアにおけるキャッサバ分子育種の推進」

日本 :独立行政法人 理化学研究所 植物科学研究センター 植物ゲノム発現研究チーム
関 原明 チームリーダー
ベトナム :ベトナム農業遺伝学研究所
リ・フイハム 所長
タイ :タイマヒドン大学 理学部
ナランガジャヴァナ・ジャランヤ 助教授

本研究交流は、最先端科学技術を重要な熱帯作物であるキャッサバの有用遺伝資源に適用することによって、有用遺伝子の単離・同定、さらに東南アジアにおける高収量・高付加価値キャッサバの分子育種推進を目指すものです。

今回の研究交流課題の募集(平成24年5月締切)では「ナノテクノロジー・材料」分野で11件、「バイオマス・植物科学」分野で3件の応募があり、これらの応募課題を日本側、ベトナム側およびタイ側の外部専門家により評価(平成24年6月開催の評価委員会)しました。JSTとMOST、NSTDAはその結果をもとに協議を行い、研究内容の優位性や交流計画の有効性などの観点から、日本、ベトナムおよびタイがともに支援すべきとして合意した3件を支援課題として決定しました。日本側とタイ側は平成24年11月ごろ、ベトナム側は平成25年1月に支援を開始し、研究期間は支援開始から3年間を予定しています。

注1) ベトナム科学技術省(MOST:Mistry Of Science and Technology)
ベトナム科学技術省は科学技術を所管する官庁で、科学技術に関する活動、科学技術による開発、知的財産権、標準化、原子力政策、核の安全などを法律の規定のもとで管理しています。
MOSTホームページURL:http://www.most.gov.vn/Desktop.aspx/Home-EN/
注2) タイ国家科学技術開発庁(NSTDA:National Science and Technology Development Agency)
1991年に設立されたタイの科学技術省が所管する庁。研究開発、技術移転、人材育成、インフラ整備を4本柱に掲げ、科学技術によりタイを知識基盤社会にすることをミッションとしています。
NSTDAホームページURL:http://www.nstda.or.th/eng/
注3) 東アジア・サイエンス&イノベーション・エリア構想
東アジア地域において、科学技術分野における研究交流を加速することにより、研究開発力を強化するとともに、環境、防災、感染症など、東アジア諸国が共通して抱える課題の解決を目指すものです。
本プログラムはその一環として、メンバー国のうち3ヵ国以上により実施される共同研究を支援することを目的とした事業です。参加国が合意した分野において共同研究を実施することを通じて、地域課題の解決や経済発展、人材育成に寄与していきます。
e−ASIA JRPホームページURL:http://www.the-easia.org/jrp/

<添付資料>

別紙:『東アジア・サイエンス&イノベーション・エリア構想』共同研究プログラム(e−ASIA共同研究プログラム) 平成24年度新規課題 一覧

参考:『東アジア・サイエンス&イノベーション・エリア構想』共同研究プログラム(e−ASIA共同研究プログラム) 平成24年度新規課題の採択に関して

<お問い合わせ先>

科学技術振興機構 国際科学技術部
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
宮下 由美子(ミヤシタ ユミコ)、金子 恵美(カネコ エミ)、宇佐見 健(ウサミ タケシ)、マーディン・ガッズデン
Tel:03-5214-7375 Fax:03-5214-7379
E-mail:

(英文):“the East Asia Science and Innovation Area”Joint Research Program (e-ASIA JRP) Japan-Vietnam-Thailand Joint Research Projects