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別紙

戦略的国際科学技術協力推進事業
「日本−中国研究交流」平成24年度新規課題 一覧

課題名 日本側
研究代表者
所属・役職 課題概要
中国側
研究代表者
協奏機能により色素汚染水を常時清浄化可能な光触媒材料の開発 山下 弘巳 大阪大学
大学院工学研究科
教授
本研究交流は、異なるテクノロジーの長所を協奏的に融合し、水中の汚染色素を分解除去するための材料と技術の開発を目指す。 具体的には、可視光や暗所でも水中の汚染色素を分解除去できる光触媒技術を検討する。日本側は吸着剤と光触媒を複合化した二元機能光触媒の開発を担当し、中国側は、懸濁系光触媒、光電極触媒ならびに光触媒反応容器の開発を担当する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、色素汚染水を効率良く清浄化可能な、新しい光触媒材料の開発が期待される。
リ・ヘキシン 上海師範大学
化学科
教授
効率的排水管理のための毒性評価と毒性削減手法の開発 益永 茂樹 横浜国立大学
大学院環境情報学府・環境情報研究院
教授
本研究交流は、排水や環境水に含まれるさまざまな化学物質を評価するため、水性生物が受ける毒性影響の評価法(バイオアッセイ)を検討し、影響に基づいた排水処理技術や水環境管理手法の最適化を目指す。 具体的には、日本側はバイオアッセイによる毒性影響評価法の検討や毒性物質の同定を担当し、中国側は中国国内の排水処理施設を対象として、毒性影響の削減を評価項目としつつ高度処理技術の開発を担当する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、有効かつ簡便な排水処理技術が開発され、かつ効率的な水環境管理体制が構築されることが期待される。
チュェン・シェ 大連理工大学
化工・環境生命学部
教授
高性能微生物を導入した無酸素ろ過および膜分離活性汚泥法を用いたコークス化廃水からの難分解性物質と高濃度窒素の除去 松山 秀人 神戸大学
大学院工学研究科
教授
本研究交流は、難分解性物質を含む工業廃水(コークス化廃水)を処理するため、固定化微生物と膜技術を融合させた新しい複合システムの構築を目指す。 具体的には、日本側は性能低下の少ない膜技術の開発やその性能分析を担当し、中国側は難分解性物質の分解が可能な高性能微生物システムの構築を担当する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、単一のシステムでは処理が困難な工業廃水から、難分解成分などを効率よく除去し、耐久性にも優れた高環境効率型微生物処理システムが構築されることが期待される。
ニー・ジンレン 北京大学
環境科学与工程学院
教授
放射性汚染水処理用高効率多機能吸着剤の開発および適用性評価 三村 均 東北大学
大学院工学研究科
教授
本研究交流は、福島第一原子力発電所事故のように、海水成分や金属腐食成分などを含む複雑な組成の放射性汚染水から、放射性核種を効率よく除去できるシステムの構築を目指す。 具体的には、日本側は多孔性シリカ担体やその複合担体などを用いた無機吸着剤の開発、分析、性能評価を担当し、中国側は放射性核種に選択的吸着能を持つ樹脂やキレート吸着剤の合成、評価を担当する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、さまざまな放射性核種を効率よく除去でき、二次廃棄物の少ない放射性汚染水処理システムが確立されることが期待される。
ウェイ・ユェジョウ 上海交通大学
核科学工程学院
主席教授
湖沼の溶存有機物がたどる運命:特に、有機物負荷・汚染について 中野 伸一 京都大学
生態学研究センター
教授
本研究交流は、日本の琵琶湖と中国の太湖を比較検討することにより、湖水中でコロイド粒子や水に溶解した形で存在する有機物質(溶存有機物)の水質汚染への影響を解明することを目指す。 具体的には、溶存有機物濃度や組成、トリハロメタン関連物質、植物プランクトンや細菌などの遺伝子型などの化学・生物学的測定項目について、日本側は琵琶湖で採取したサンプルの分析を担当し、中国側は太湖で得られたサンプルの分析を担当する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、富栄養湖沼における有機汚染物質の循環状況や化学組成の変遷状況が解明され、これらを低減させるための効果的対策が提言されることが期待される。
ウー・フォンチャン 中国科学院
環境科学・環境基準・リスクアセスメント国家重点研究所
教授