課題名 | 「ヒト型患者ロボットを含む歯科用臨床実習教育シミュレーションシステム」 |
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所有者 | 日本歯科大学、株式会社ココロ、株式会社モリタ製作所 |
研究者 | 日本歯科大学附属病院 病院長 羽村 章 |
委託企業 | 株式会社モリタ製作所 |
開発費 | 約2.3億円 |
開発期間 | 平成21年1月~平成24年1月 |
本新技術は、生体に酷似したヒト型患者ロボットを用いた対話型歯科臨床実習教育シミュレーションシステムに関するものである。従来の口腔模型を用いた研修では生体に対する配慮ある実習は難しく、また臨床実習に適した患者の確保も困難になりつつあることから、診療をリアルに再現する教育シミュレーターの開発が望まれていた。
本新技術によるヒト型患者ロボットシミュレーターでは、瞬時の応答が必要な対話型臨床実習が可能になるだけでなく、研修者の一連の実習行為が時系列に記録、再生、評価できることから、客観的なフィードバックが可能となり、臨床技能の向上と教育の効率化を通じて安全で人に優しい医療への貢献が期待される。
本開発では、「患者ロボットの応答時間:1秒以内」、「患者ロボットに装着された上顎(または下顎)模型の脱装着時間:10分以内」、を成否認定基準として開発を進めた。
これまでの開発成果として、音声認識機能の付与、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)ソフトの構築で「患者ロボットの応答時間:1秒以内」の達成、スキン材料の選定、顎模型取り外し構造の改良、顎模型データ転送接点の簡略化により「患者ロボットに装着された上顎(または下顎)模型の脱装着時間:10分以内」の達成が認められた。
さらに、患者ロボットには、リアルさと量産性の両立を目指して顔貌骨格やスキン金型を開発した。GUIには、OSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)に準拠した研修シナリオをユーザーが編集できる機能、研修動画を記録・比較できる機能を追加した。
以上の委託開発実施結果から、成否認定基準を達成し、成功終了とするのが適当であると考える。
評価者 | 独創的シーズ展開事業 委託開発 プログラムディレクター 林 善夫 プログラムオフィサー 小舘 香椎子、吉村 進、桐野 豊 |
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評価日 | 平成24年3月22日 |
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