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科学技術振興機構報 第833号

平成23年9月29日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)
Tel:03-5214-8404(広報ポータル部)
URL http://www.jst.go.jp

震災関連研究を対象とした
「国際緊急共同研究・調査支援プログラム(J−RAPID)」
における採択課題の決定について

JST(理事長 北澤 宏一)は、戦略的国際科学技術協力推進事業注1)の一環として、海外の研究資金配分機関または研究機関と協力して東日本大震災に関連した緊急を要する研究・調査を支援する「国際緊急共同研究・調査支援プログラム(J−RAPID)」の公募を終了し、研究支援課題29件を決定しました。

米国国立科学財団(NSF)注2)が自国の研究者を対象に、緊急を要する研究・調査を支援する教育・研究プログラム(RAPIDプログラム)注3)において東北地方太平洋沖地震およびそれに伴い発生した津波や原子力事故などに関する研究・調査の公募を開始したことに対応し、JSTは平成23年4月18日よりJ−RAPIDの公募を開始しました。平成23年6月14日には、第1回採択課題として4件を決定し、研究を支援しています。

J−RAPIDではその後も、仏国国立研究機構(ANR)注4)など、NSF以外の海外研究資金配分機関、研究機関とも協力体制をとり、米国以外の研究者との同様の共同研究・調査も支援対象として提案を募りました。原則として、提案は申請のあった順に外部専門家が審査を行い、随時支援を開始しました注5)

募集を開始してから平成23年7月19日に募集を締め切るまでに72件の応募があり、このたび、前回の採択分に加え、新たに29件の研究課題を支援することを決定しました。このうち、共同支援機関ごとの支援課題数は、NSFが16件、ANRが9件、米国国立衛生研究所(NIH)注6)米国大気研究センター(NCAR)注7)英国大気拡散モデル連絡会議(ADMLC)注8)、およびインドネシア科学院(LIPI)注9)がそれぞれ1件です。

J−RAPIDは採択した国際共同研究のうち日本の研究者に対し1件あたり300〜500万円程度を目安に支援します。支援期間は半年〜1年半です。

注1) 戦略的国際科学技術協力推進事業
政府間合意に基づき、戦略的に重要なものとして文部科学省が設定した協力対象国・地域および分野において、相手国の研究支援機関と共同で研究提案を公募・採択し、国際研究交流を支援します。
ホームページURL:http://www.jst.go.jp/inter/index.html
注2) 米国国立科学財団(NSF:National Science Foundation)
1950年に「科学の進歩を促進するために」設立された、本部をバージニア州アーリントンにおく政府機関。年間予算は60億米ドル弱で、全米大学の基礎研究における政府機関支援の約20%を担っています。
NSFホームページURL:http://www.nsf.gov
注3) RAPIDプログラム
NSFが実施する緊急支援プログラム。天災などの不測の出来事に際して、消失の恐れのあるデータを取得するなどの緊急性を有する研究・調査に対して随時申請を受け付け、支援を行います。特に、東日本大震災およびニュージランド地震に対してはDear Colleague LetterによりRAPIDプログラムによる支援を受け付けることが通知されました。
注4) 仏国国立研究機構(ANR:L’Agence Nationale de la Recherche)
平成17年3月に公益団体(平成19年1月に公的法人化)として設立された公的資金配分機関で、フランスにとって優先研究分野に属する研究課題を振興・支援しています。今回はANRの緊急支援プログラム(FLASH)と連携し、日本とフランスの提案を共同支援します。
ANRホームページURL:http://www.agence-nationale-recherche.fr
注5) ANRとの共同支援について
ANRとの連携課題については、募集締め切り後に日本とフランスの外部専門家が全提案を審査し、その結果をもとにJSTとANRが協議を行い、研究内容の優位性や緊急性などの観点から、日本とフランスがともに支援すべきと合意した提案を支援課題として決定しました。
注6) 米国国立衛生研究所(NIH:National Institute of Health)
1887年に設立された、本部をメリーランド州ベセスダにおく国立の医学研究所。年間予算は312億米ドル強で、そのうちの約80%は競争的資金として3000以上の研究機関に配分し、約10%でNIH独自の研究を行っています。
NIHホームページURL:http://www.nih.gov
注7) 米国大気研究センター(NCAR:National Center for Atmospheric Research)
1960年に設立された国立の研究センター。大気に関する研究、教育を担う機関です。NSFが主な予算を提供し、大気研究大学共同体(UCAR:University Corporation for Atmospheric Research)が運営しています。
NCARホームページURL:http://ncar.ucar.edu
注8) 英国大気拡散モデル連絡会議(ADMLC:UK Atmospheric Dispersion Modelling Liaison Committee)
英国健康保護局、原子力施設検査局などの政府機関、部局の代表によって構成される組織で設立は1995年。当初は放射性物質の大気中での拡散モデルについて議論することが目的であったが、現在では産業地区、商業地区、研究地区などからの汚染物質の排出量を評価することを主な目的としています。
ADMLCホームページURL:http://www.admlc.org.uk
注9) インドネシア科学院(LIPI:Lembaga Ilmu Pengetahuan Indonesia)
1967年に設立されたインドネシア大統領直属の研究開発組織。地球科学、生命科学、理工学、社会科学などの分野で研究開発を推進するとともに、国のさまざまな科学技術事業の運営も行います。
LIPIホームページURL:http://www.lipi.go.id

<添付資料>

別紙1: 震災関連研究を対象とした「国際緊急共同研究・調査支援プログラム(J−RAPID)」採択課題の概要(米国との共同支援分)

別紙2: 震災関連研究を対象とした「国際緊急共同研究・調査支援プログラム(J−RAPID)」採択課題の概要(仏国との共同支援分)

別紙3: 震災関連研究を対象とした「国際緊急共同研究・調査支援プログラム(J−RAPID)」採択課題の概要(英国・インドネシアとの共同支援分)

参考: 震災関連研究を対象とした「国際緊急共同研究・調査支援プログラム(J−RAPID)」課題の採択に関して

<お問い合わせ先>

科学技術振興機構 国際科学技術部
〒102-8666 東京都千代田区四番町5番地3
中島 英夫(ナカジマ ヒデオ)、大井 満彦(オオイ ミツヒコ)
Tel:03-5214-7375 Fax:03-5214-7379
E-mail: