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別紙

戦略的国際科学技術協力推進事業
「日本-ニュージーランド研究交流」平成23年度新規課題 一覧

課題名 日本側
研究代表者
所属・役職 課題概要
ニュージーランド側
研究代表者
機能特性の詳細解析を可能にするネギ属野菜代謝物アトラスの開発

執行 正義

山口大学 農学部

教授

本研究交流は、ネギ属野菜における二次代謝物の蓄積を網羅的に解析してデータベースを構築し、さらにゲノム解析データなどと統合することで、創薬などに利用可能な遺伝子群を探索することを目的とする。 具体的には、日本側でネギ属野菜の標準品種と改良系統について二次代謝物の蓄積と遺伝子発現のプロファイルデータを収集してデータベース構築を行う。ニュージーランド側でそのデータを主要な化合物群ごとに整理し、二次代謝物の動態を遺伝子発現データと比較することで、鍵となる遺伝子群を特定し、さらに、ゲノム解析データと統合することで、その染色体上での位置を特定する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、ネギ属野菜におけるゲノム情報を用いた育種が大きく進展し、高機能性品種の開発につながることが期待される。

ジョン・マッキャルム

植物食品研究所
育種・ゲノム領域研究員

閉経期女性の骨の健康に対する日本とニュージーランドの機能性食品の併用効果

石見 佳子

国立健康・栄養研究所
食品保健機能研究部
部長

本研究は大豆イソフラボンとニュージーランド産食材中の機能性成分の併用摂取が、閉経期女性の骨代謝に及ぼす影響を評価することを目的とする。 具体的には大豆イソフラボンの活性体であるエクオールに着目し、その産生を促進する機能性成分を、ニュージーランド産の食材から検索する。日本側は、大豆イソフラボンとニュージーランド産食材の機能性成分の併用摂取による骨代謝への影響を分子生物学的手法により評価するとともに、これらを摂取させたラットやヒトにおいて、エクオール産生に関わる腸内細菌を解析する。ニュージーランド側は併用摂取がエクオール産生能と、骨代謝に及ぼす影響をラットやヒトにおいて評価する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、その研究成果が両国における閉経期女性の骨の健康維持につながることが期待される。

マレーナ・クルーガー

マッセイ大学 食品学部
教授