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参考

パネルオフィサーの略歴など

碇屋 隆雄(イカリヤ タカオ)

【現職】

東京工業大学 大学院理工学研究科 教授

【学職歴】

昭和51年東京工業大学 大学院理学研究科 博士課程修了(工学博士)
同年東京大学 工学部 助手
昭和54年米国・カリフォルニア工科大学 博士研究員
昭和60年日本鋼管中央研究所 第四研究部 第三化学チーム 主査
平成2年 東京工業大学 大学院理工学研究科 非常勤講師
平成3年 新技術事業団 野依分子触媒プロジェクト 技術参事
平成10年東京工業大学 工学部 教授
平成12年東京工業大学 総合理工学研究科 教授
平成14年東京工業大学 フロンティア創造共同研究センター 教授
平成17年東京工業大学 大学院理工学研究科 教授

【受賞歴】

平成20年手島記念研究賞
平成21年日本化学会賞
平成23年フンボルト賞

【研究キーワード】

分子触媒化学、超臨界流体反応化学、有機合成化学

【学会活動】

アメリカ化学会、触媒学会、日本化学会

【研究主監会議の意見】

碇屋 隆雄 氏はこれまでに、超臨界流体反応化学や協奏機能触媒化学といった分子触媒化学の研究などに従事し、いくつもの卓越した研究業績を上げてきた。例えば、分子内に酸性部位と塩基性部位を併せ持ちアミン錯体とアミド錯体の間の効率的な変換を行う協奏機能分子触媒を開発し、環境適応型の高効率合成反応の新たな概念構築に大きく寄与した。これらの成果は国内外で高く評価されており、本研究分野において深い先見性と洞察力を有していると見受けられる。また同氏は、日本鋼管中央研究所化学チームの主査や東京工業大学の教授などを歴任するとともに、触媒学会、日本化学会の関東支部幹事を務めたほか、日本化学会賞を受賞している。これらを総合すると、関連分野の研究者から信頼され、公平な評価を行いうるとみられる。

片岡 一則(カタオカ カズノリ)

【現職】

東京大学 大学院工学系研究科/大学院医学系研究科 教授

【学職歴】

昭和54年東京大学 大学院工学系研究科 博士課程修了(工学博士)
同年東京女子医科大学 医用工学研究施設 助手
昭和55年東京女子医科大学 日本心臓血圧研究所 助手
昭和61年東京女子医科大学 医用工学研究施設 専任講師
昭和63年東京女子医科大学 医用工学研究施設 助教授
平成元年東京理科大学 基礎工学部 助教授
平成4年仏国・パリ大学 客員教授
平成6年東京理科大学 基礎工学部 教授
平成8年仏国・パリ大学 客員教授
平成10年東京大学 大学院工学系研究科 教授
平成13年物質・材料研究機構 生体材料研究センター ディレクター(併任、~平成16年)
平成14年東京大学 大学院工学系研究科 教授(専攻改組)
平成16年東京大学 大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 教授(併任)
平成17年東京大学 ナノバイオ・インテグレーション研究拠点 リーダー
平成20年グローバルCOEプログラム「学融合に基づく医療システムイノベーション」 リーダー
同年ドイツ・ミュンヘン大学 客員教授
平成21年最先端研究開発支援プログラム(FIRST)「ナノバイオテクノロジーが先導する診断・治療イノベーション」 中心研究者
平成22年中国・浙江大学 客員教授

【受賞歴】

平成5年日本バイオマテリアル学会 学会賞
平成6年Journal of Controlled Release 最優秀論文賞
平成11年米国・医学・生物工学院 フェロー
平成12年高分子学会 学会賞
平成16年国際バイオマテリアル科学・工学連合 フェロー
平成17年米国・バイオマテリアル学会 Clemson Award for Basic Research
平成20年米国・コントロ-ルド・リリ-ス学会 Founders’ Award
平成21年物質・材料研究機構 NIMS賞
平成22年米国・コントロールド・リリース学会 フェロー
同年文部科学大臣表彰(科学技術賞(研究部門))

【研究キーワード】

高分子ミセル、DDS、がん治療、遺伝子治療、siRNA、デンドリマー、PICソーム

【学会活動】

高分子学会 会長、米国・コントロールド・リリース学会 副会長、日本バイオマテリアル学会 理事/元 会長、遺伝子・デリバリー研究会 常任理事/元 会長、日本DDS学会 理事、日本癌学会 評議員、日本化学会、米国化学会、米国バイオマテリアル学会、日本人工臓器学会、日本薬学会、日本薬剤学会

【研究主監会議の意見】

片岡 一則 氏はこれまでに、医療に利用できる機能性ナノ材料やナノデリバリーシステムの研究などに従事してきた。例えば、自己集合をもとに生体機能性高分子ミセルを創製し、薬物放出制御機能を付与することで抗がん剤などの細胞特異的送達システムとして応用するなど、卓越した研究業績を上げてきた。これらの成果は国内外で高く評価されており、本研究分野において深い先見性と洞察力を有していると見受けられる。また同氏は、高分子学会の会長や日本バイオマテリアル学会の理事などの要職を務めるとともに、米国医学・生物工学院フェロー、国際バイオマテリアル科学・工学連合フェローに選出されるなどしている。これらを総合すると、関連分野の研究者から信頼され、公平な評価を行いうるとみられる。

齋藤 軍治(サイトウ グンジ)

【現職】

名城大学 総合研究所 教授、京都大学 名誉教授

【学職歴】

昭和47年北海道大学 理学研究科 博士課程修了(理学博士)
昭和48年米国 エモリー大学 博士研究員
昭和50年カナダ グエルフ大学 博士研究員
昭和52年米国 テキサス大学 博士研究員
昭和54年岡崎国立共同研究機構 分子科学研究所 助手
昭和59年東京大学 物性研究所 助教授
平成元年京都大学 理学部化学科 教授
平成18年京都大学 低温物質科学研究センター センター長
平成20年京都大学 名誉教授
同年名城大学 総合研究所 教授

【受賞歴】

昭和63年井上学術賞
同年仁科記念賞
平成3年日本表面科学論文賞
平成15年日本化学会賞
平成17年BCSJ論文賞
平成19年BCSJ論文賞
平成21年紫綬褒章

【研究キーワード】

有機半導体、有機超伝導体、機能性有機材料

【学会活動】

日本化学会、日本応用物理学会

【研究主監会議の意見】

齋藤 軍治 氏はこれまでに、化学と物理学の境界領域である物性化学、特に有機低分子を主体とした機能性有機材料の研究開発に従事し、いくつもの卓越した研究業績を上げてきた。例えば、金属・イオン性錯体・中性錯体を作り分ける設計原理図の導出、極低温まで安定な金属導電性を示す二次元有機導電体の開発、10Kを超える転移温度を持つ有機超伝導体を世界で初めて開発するなどの成果を上げている。これらの成果は国内外で高く評価されており、本研究分野において深い先見性と洞察力を有していると見受けられる。また同氏は、京都大学 低温物質科学研究センターのセンター長などの要職を歴任している。これらを総合すると、関連分野の研究者から信頼され、公平な評価を行いうるとみられる。

清水 昌(シミズ サカユ)

【現職】

京都学園大学 バイオ環境学部 教授
京都大学 名誉教授
東レ株式会社 先端融合研究所 所長

【学職歴】

昭和48年京都大学 大学院農学研究科 博士課程修了(農学博士)
同年京都大学 農学部 文部技官
昭和49年米国・テキサス大学 医学部に留学(~昭和51年)
昭和50年京都大学 農学部 助手
平成元年京都大学 農学部 助教授
平成4年京都大学 農学部 教授
平成9年京都大学 大学院農学研究科 教授
平成19年財団法人 バイオインダストリー協会 理事・副会長
平成21年京都大学 名誉教授、日本農芸化学会 理事・会長
平成22年京都学園大学 バイオ環境学部 教授

【受賞歴】

昭和60年日本農芸化学奨励賞
平成2年油脂工業会館優秀技術論文賞
平成13年日本化学会技術賞
同年米国油化学会バイオテクノロジー賞
平成14年日本ビタミン学会賞
平成15年日本農芸化学会賞
同年有馬啓記念バイオインダストリー協会賞
平成19年文部科学大臣表彰(科学技術・開発部門)
同年井上春成賞
平成21年Enzyme Engineering Award(国際酵素工学会賞)

【研究キーワード】

発酵・醸造学、応用微生物学、工業微生物学、環境微生物学、応用酵素学、生化学

【学会活動】

日本農芸化学会、日本生物工学会、日本ビタミン学会、日本生化学会、米国油化学会、米国微生物学会

【研究主監会議の意見】

清水 昌 氏はこれまでに、微生物の潜在能力の探求とその活用の研究などに従事し、いくつもの卓越した研究業績を上げてきた。例えば、ラクトン環を立体選択的に加水分解する新規酵素“ラクトナーゼ”を見いだし、微生物の酵素の機能を利用した環境にやさしいパントラクトン(キメラ化合物)の工業生産に大きく寄与した。これらの成果は国内外で高く評価されており、本研究分野において深い先見性と洞察力を有していると見受けられる。また同氏は、NEDO グリーンバイオ技術戦略追加調査委員会 委員長などを歴任するとともに、東レ株式会社 先端融合研究所 所長、財団法人 バイオインダストリー協会 理事・副会長、日本農芸化学会 会長に選出されるなどしている。これらを総合すると、関連分野の研究者から信頼され、公平な評価を行いうるとみられる。

濱田 博司(ハマダ ヒロシ)

【現職】

大阪大学 大学院生命機能研究科 教授

【学職歴】

昭和54年岡山大学 大学院医学研究科 博士課程修了(医学博士)
昭和60年カナダ・メモリアル大学 医学 Assistant Professor
昭和63年東京大学 助教授
平成5年財団法人 東京都臨床医学総合研究所 部長
平成7年大阪大学 細胞生体工学センター 教授
平成14年大阪大学 大学院生命機能研究科 教授

【受賞歴】

平成12年大阪科学技術センター 大阪科学賞
平成15年日産科学振興財団 日産科学賞

【研究キーワード】

発生生物学、分子遺伝学、分子生理学

【学会活動】

日本分子生物学会

【研究主監会議の意見】

濱田 博司 氏はこれまでに、ほ乳類動物胚の発生過程における分子機構の研究などに従事し、いくつもの卓越した研究業績を上げてきた。例えば、胚で左右非対称に発現するシグナル因子の発見や、胚中央のくぼみの中にある細胞の繊毛が回転運動することによって生じる水流(ノード流)の向きがシグナル因子の発現する側を決定することを発見するなど、ほ乳類動物胚の左右非対称性形成の起源の解析に大きく寄与した。これらの成果は国内外で高く評価されており、本研究分野において深い先見性と洞察力を有していると見受けられる。また同氏は、戦略的創造研究事業 チーム型研究(CREST)の研究代表者などを歴任している。これらを総合すると、関連分野の研究者から信頼され、公平な評価を行いうるとみられる。