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参考

震災地域を対象とした「研究シーズ探索プログラム」の概要

1.事業の趣旨

科学技術が国民の幸福で豊かな生活の実現に向けて貢献し続けるため、新しい価値の創造に貢献し、国の未来を拓く研究は時期を逸することなく継続して実施される必要がありますが、この度の東北地方太平洋沖地震によって岩手県・宮城県・福島県を中心として多くの研究現場が被災し、現在もなお研究活動の中断を余儀なくされています。この未曾有の災害に対して、国による補正予算が編成されるなど、今後も国をあげて復興を進めていくこととなっています。

このような状況に鑑みJSTは、東北地方太平洋沖地震により中断を余儀なくされた研究を対象に、緊急の対策や支援措置として「研究シーズ探索プログラム」を実施します。

具体的には、科学技術にさまざまな革新的発展をもたらす先導的・独創的な研究シーズの可能性を確認する探索研究を時限的に継続します。また、プログラムの推進によって今後JSTが課題達成型基礎研究として推進すべき研究領域の設定に資することを目標とします。

2.事業の概要

本プログラムでは、JSTが定めたプログラムオフィサー(以下、「PO」という)のもと、プログラムの円滑かつ効率的な推進を図ります。

プログラムオフィサー(PO) 小間 篤 (秋田県立大学 学長)

POは、東北地方太平洋沖地震による直接的な災害(以下、「震災」という)により中断した探索研究(研究課題)を募集し、外部有識者などの協力を得ながら、イノベーション創出の種となる研究シーズを選考・選定します。

選定された研究代表者は、研究体制(原則として、研究室単位の研究グループ)を構築し、研究シーズの可能性などの探索を行います。

本プログラムは、震災により中断を余儀なくされたシーズ探索研究の一時的な継続を支援する緊急プログラムです。

3.研究代表者(応募者)および研究者の要件

4.対象となる研究提案

本プログラムで応募対象となる研究提案は以下の(1)から(4)の全てを満たすものとします。

図

図 対象研究のイメージ

5.研究期間

研究期間は原則、採択後から平成24年3月末日までです。

なお研究開始時期については、被災の影響や研究の準備状況に鑑みて柔軟に対応します。また、同様な事情に鑑みて、研究期間の延長などについては状況に応じて検討します。

6.研究費

1研究課題あたりの研究費上限は、総額500万円(直接経費)です。