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別紙

戦略的国際科学技術協力推進事業
「日本-ブラジル研究交流」平成23年度新規課題 一覧

課題名 日本側
研究代表者
所属・役職 課題概要
ブラジル側
研究代表者
バイオエネルギー生産に向けた海洋微生物ファクトリーの創成 澤辺 智雄 北海道大学 大学院水産科学研究院
教授
本研究は、ブラジルの珊瑚礁生態系から、海藻やバガスのエネルギー変換に重要な新規微生物とその遺伝子を発見し、それら活用した高効率の海洋微生物ファクトリーの創成を目的とする。具体的には、日本側では海洋バイオマスからバイオ燃料を生成するマリンビブリオのゲノム解析およびサンゴ礁生態系から発見された有用遺伝子を人工的に保有させた代謝改変海洋微生物の創成と評価を行い、ブラジル側はサンゴ礁微生物生態系のメタゲノム解析、バイオ燃料生産とバイオリファイナリーに有用な遺伝子のハンティングおよび新規微生物の発見を行う。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、海洋微生物の遺伝子資源を活用した次世代のエネルギー生産技術の構築が期待される。
ファビアーノ・トンプソン リオデジャネイロ連邦大学 生物学部
教授
バイオチャー利用、安定性、安全性とその適応に関する日伯共同研究 凌 祥之 九州大学 大学院農学研究院
教授
本研究は、作物由来の炭化物であるバイオチャーを農地施用することで、農地の生産性の向上だけでなく、安定的な炭素貯留素材として地球温暖化の抑制にも貢献可能な技術開発を行うことを目的とする。具体的には、日本側は、既往の重厚な成果の整理、チャーの分解・安定性、炭素貯留の効果などの算定を行い、先導的な研究を蓄積する。ブラジル側は、それらの知見を活かし、広大な農地への施用計画の確立を行う。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、ブラジルの広大な農地における豊富なバイオマスから作製されたバイオチャーを施用し、農業生産の向上と地球温暖化の抑制を図ることが期待される。
エテルビノ・ノボトニー ブラジル科学院農学研究院 土壌研究所
主任研究員