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別紙1

戦略的国際科学技術協力推進事業(研究交流型)

「日本-フィンランド研究交流」平成22年度新規課題 一覧

課題名 日本側
研究代表者
所属・役職 課題概要
フィンランド側
研究代表者
ヒト由来の培養促進添加物の開発 澤 芳樹 大阪大学
大学院医学系研究科
教授
本研究は、さまざまな細胞の単離や培養を効率的に行うための新たな促進添加製剤開発を目的とする。 具体的には、日本側・フィンランド側両チームの細胞学的技術、細胞培養技術、細胞シート技術、臨床的細胞治療法に関する専門知識および技術を組み合わせ、単離や培養過程のヒト細胞に対する添加剤の使用をさまざまな面から評価する。 本研究交流を通じて日本とフィンランドが相互的に取り組むことによって、効率的な細胞培養、臨床治療用細胞の生成、細胞シート作成が行えるようになると期待される。
エスコ・カンクリ ヘルシンキ大学
生体医療研究所
准教授
導電性高分子および生分解性高分子を用いた人工網膜用新機能アクティブバイオ材料の開発 田中 徹 東北大学
大学院医工学研究科
教授
本研究は、集積回路技術をベースにした眼球内完全埋め込み型の「人工網膜」および幹細胞技術をベースにした網膜色素上皮培養細胞の移植片を用いる「再生網膜」の2つの視覚回復手法のために、新機能アクティブバイオ材料を開発することを目的とする。 具体的には日本側の最先端微細加工・集積化技術と、フィンランド側の最先端生体材料技術を組み合わせ、高い電荷供給能力を有する刺激電極用導電性ポリマーと高い生体適合性を有する移植用生分解性ポリマーを実現する。 本研究交流を通じて日本とフィンランドが相互的に取り組むことによって、アクティブバイオ材料を用いた新機能バイオインターフェイスを実現でき、新しい医療を生み出すことが期待される。
ケレオマキ・ミンナ タンペレ工科大学
生体医療工学部門
教授
プリンテッドエレクトロニクスのための強誘電/導電材料の開発 村田 和広 産業技術総合研究所
フレキシブルエレクトロニクス研究センター
機能発現プロセスチーム
チーム長
本研究は印刷可能な強誘電/導電体材料の材料・デバイス・プロセス開発を目的とする。 具体的には日本側の材料や印刷技術、フィンランド側のデバイスや大量生産プロセス技術を組み合わせ、メモリ素子・センサー素子開発などにおいて革新的な印刷エレクトロニクス技術を創出する。 本研究交流を通じて日本とフィンランドが相互的に取り組むことによって、印刷可能な強誘電材料や導電材料の開発を行い、各種センサーやメモリ、電気回路、素子電極、アンテナなどへの応用が期待される。
アラスタロ・アリ フィンランド技術研究センター
プリンティッドファンクショナルソルーションズ
研究チーム長
ニューロフロイディックデバイス:構成的神経ネットワーク培養計測システムの構築 安田 賢二 東京医科歯科大学
生体材料工学研究所
教授
本研究は、神経組織の機能を再現する最小構成の3次元神経細胞ネットワークモデルを構築・計測できるデバイス(ニューロフルイディックデバイス)を開発することを目的とする。 具体的には、日本側の再現性のある神経細胞ネットワークパターン構築計測技術と、フィンランド側の先端素材開発技術とモデル神経細胞製造技術を組み合わせニューロフルイディックデバイスの開発を推進する。 本研究交流を通じて日本とフィンランドが相互的に取り組むことによって、神経細胞の成長・再生に関連して薬剤の効果や損傷の解析が可能となるデバイス開発が期待される。
フランシラ・サミ アールト大学
材料科学・工学部門
教授