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平成22年度の応募数・採択数および総評

応募数・採択数

件数、提案者の所属 大学 国公立試験研究機関・
独立行政法人
企業 自治体 NPO その他 合計
応募数 21 1 3 1 3 1 30
採択数 5 0 0 0 0 0 5

総評:プログラム総括 冨浦 梓(元 東京工業大学 監事)

今年度は30件(前年度比:115%)の応募があり、医療・福祉、農林・水産、環境、安全・安心、防災・減災の複数の分野から、「WEBを活用した園児総合支援システムの実装」、「首都直下地震に対応できる被災者台帳を用いた生活再建支援システムの実装」、「医学的機能評価に基づく高齢者の排尿自立支援」、「障がい者のための食事支援ロボットの社会実装」、「農作物の光害を防止できる通学路照明の社会実装」の5件が採択されました。いずれも社会実装の受益者と基礎となる研究開発成果が明確なものでした。また、今年度も、女性が実装責任者となる活動が採択されました。

本プログラムも4回目の募集・選考を迎え、プログラムの趣旨に合致する提案の比率が徐々に高まってきました。また、提案が扱う社会問題と技術分野が多岐にわたり、選考では議論が百出しましたが、単に社会のニーズと研究開発成果(シーズ)をマッチングさせることに留まらず、誰が、どの様なメリットを受けるのか、社会実装を行うのに十分な組織体制になっているか、支援後自立して活動を継続できるか、の観点に立ち選考が行われました。刻々と変化し、多岐にわたる現実の社会問題を全てカバーすることはできませんが、研究開発成果をタイムリーに社会実装につなげることが、本プログラムの今後の課題であることが再認識されました。

今後は、本プログラムが研究者に加えて受益者となる一般の市民の方々にも認めてもらえるよう働きかけるとともに、採択された実装活動がより効率的に社会に実装されるよう、実装責任者との連携を深めていきたいと考えております。

※ 研究開発成果実装支援プログラムの詳細(募集要項など)については、以下のホームページをご覧ください。

JST 社会技術研究開発センター ホームページ
(「研究開発成果実装支援プログラム」提案募集情報)
URL:https://www.jst.go.jp/ristex/

研究開発成果実装支援プログラム ホームページ
URL:https://www.jst.go.jp/ristex/implementation/index.html