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別紙4

「地域ネットワーク支援」平成22年度応募状況および選考・採択について

「地域ネットワーク支援」は、地域において、自治体や大学などを中核として、科学コミュニケーション活動を行うさまざまな機関などが参画し、相互に連携し合う地域ネットワークの構築を支援するプログラムとして平成20年度より実施しています。これまでに、12企画(平成20年度6企画、平成21年度6企画)を採択、支援を実施しており、今年度が3回目の募集、採択となりました。

今年度は、採択予定件数が3企画となっていましたが、応募件数は48企画と昨年度(45企画)を上回り、地域における科学コミュニケーション活動に対する関心の高さがうかがわれました。応募状況については、地域別には東日本(中部地方まで)から19企画、西日本から29企画の提案がなされ、提案機関別では自治体から10企画、教育・研究機関からは35企画(うち大学:28企画、高等専門学校:6企画、公的研究機関:1企画)の提案がありました。

これらの提案企画について、個々の科学コミュニケーション活動の活性化にとどまらず地域ネットワークの構築の計画や目標が明確であること、支援期間中(3ヵ年度)にネットワークの発展などの新たな効果が見込まれること、支援期間終了後の地域ネットワークの定着・継続発展と地域における活動の活性化のための方策が盛り込まれていることなどの観点から、外部有識者による選考を行いました。応募の48企画から、書類審査ではヒアリング審査対象の7企画を選出し、ヒアリング審査では提案機関・運営機関の担当者によるプレゼンテーションと外部有識者による質疑を重ね、最終的に3企画を選考、採択しました。ヒアリング審査は公開で行い、審査対象企画の関係者のほか科学コミュニケーション活動関係者の傍聴も多数ありました。

本プログラムの募集も回を重ね、質の高い提案が多く見受けられた反面、本プログラムの趣旨に合致しない提案も一部見受けられました。本プログラムの趣旨の明確化や周知方法の改善にさらに努めたいと思います。また、地域の科学コミュニケーション活動の中核的存在となりうる科学館が運営機関となる企画がより多く提案されることを期待します。