研究交流課題 | 日本側 研究代表者 |
所属・役職 | 研究交流課題概要 | |
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インド側 研究代表者 |
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1 | 津波予測システムのハードウェアによる高速化とその設計支援 | 藤田 昌宏 | 東京大学 大規模集積システム設計教育研究センター 教授 |
本研究交流は、特定用途向け超高速計算システムを自動的に生成・最適化する技術を実現し、その適用例として低消費電力かつ高性能シミュレーションに基づく津波予測システムを実現することを目的とする。 具体的には日本側は高性能算術回路の自動生成・最適化に基づく自動設計検証技術とそのツール化、インド側は津波予測システムのアルゴリズムの解析と設計並びに動的再構成可能プロセッサによる実現技術を担当し、津波予測システムをはじめとする特定用途向け超高速計算システムの自動設計技術の研究を行う。 本研究交流で日本-インド間の交流を通じて相互的に取り組むことで、アルゴリズムの解析から、設計と検証、さらに実装技術の全般を網羅した、特定用途向け超高速計算システムの迅速な実現が期待される。 |
ヴィレンドラ・シン | インド科学研究所 スーパーコンピューター教育研究センター 講師 |
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2 | 人工知能と心理学の接点としての評価・感情分析 | 奥村 学 | 東京工業大学 精密工学研究所 教授 |
本研究交流は、1)評価・感情分析技術の研究開発、特に、評価・感情の持ち主同定、話題検出、語/句/文/文書レベルでの評価分類に関する研究開発、2)心理学領域における応用開発、特に、精神医学的分析のための計算モデルの研究開発、などを目的とする。 具体的には、評価・感情分析のために必要な評価表現辞書の構築は双方が共同で行い、言語独立なアルゴリズム開発を目指すが、主に日本側は日本語に関する研究、インド側はベンガル語に関する研究を担当する。 本研究交流で日本-インド間の交流を通じて相互的に取り組むことで、多言語の評価・感情分析技術を開発するとともに、日本、インド両国における評価・感情分析研究の活発化につながることが期待される。 |
シバジ・バンディオパダヤイ | ジャダプール大学 コンピューター科学工学部 教授 |
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3 | 多重センサ網を用いた支援ロボティクス | 柴田 智広 | 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 准教授 |
本研究交流は、高齢化や疾病による身体的障害者のQOLやリハビリ療法の向上のため、情報通信技術を駆使した支援ロボティクスシステムの開発を目指す。 具体的には、日本側は(1)人間の行動や生体信号を記録したり、外骨格(着用可能なロボット)やその他刺激提示装置による人間との相互作用を実現したりするための多重センサ網の開発や、(2)適応的な支援を実現するための学習制御法の開発を進める。インド側は、外骨格をCADベースの最適化技法により設計し、ラピッドプロトタイピング技術により製作を行う。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、新たな支援ロボティクス技術の開発や、商用化を視野に入れた産業界とのパートナーシップ形成につながることが期待される。 |
アシシュ・ダッタ | インド工科大学カーンプル校 機械工学科 准教授 |
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4 | マグノニック結晶の創製:次世代マイクロ波通信技術のための新パラダイム | 大谷 義近 | 理化学研究所 基幹研究所 チームリーダー |
本研究交流は、双極子結合したナノ磁性体格子配列から成るマグノニック結晶のマグノニックバンド構造を詳細に調べ、情報通信・処理や論理回路技術に資する新奇かつサブテラヘルツ帯域までを見据えた広い周波数帯域のマイクロ波技術を開拓することを目的とする。 具体的には、日本側はマグノニック結晶構造の設計製作と予備的な電気伝導計測を担当し、インド側は、作製されたマグノニック結晶中に、パルス磁場・光あるいはスピン注入で励起されるスピン波の時間分解計測からマグノニックバンド構造を決定することを担当する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、マグノニック結晶の設計手法が確立され、将来の情報通信要素技術の1つとしての展望が開ける。また、この高周波対応スピン波技術は、パラレル情報処理、メモリーと論理回路の間の高速データ転送、低消費電力で再構成可能な論理回路にも資するところが大きいと考えられる。 |
アンジャン・バーマン | ボーズ基礎科学研究センター 准教授 |