研究交流課題 | 日本側 研究代表者 |
所属・役職 | 研究交流課題概要 | |
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ニュージーランド側 研究代表者 |
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1 | ヒトの生涯にわたる健康に及ぼす乳幼児期の栄養ならびに腸内菌の影響 | 伊藤 喜久治 | 東京大学 大学院農学生命科学研究科 准教授 |
本研究交流は、新生児の腸管機能の発達は栄養素(オリゴ糖)と腸内菌により影響されることの実証を目的とする。 日本側は乳幼児や成人より分離したビフィズス菌株を無菌マウスに投与し、ビフィズス菌単独投与マウスを作製する。ニュージーランド側では各種動物のミルクより各種オリゴ糖を分離、ビフィズス菌単独投与マウスに投与して腸管機能、代謝に与える影響をOMICS技術を用いて検討する。さらにこのオリゴ糖、ビフィズス菌を組み合わせてSPFマウス、ヒトフローラマウスの親に摂取させ、仔マウスの腸管機能の発達への影響、各種病態モデルマウスでの病態発現への影響を検討する。 本プロジェクトは日本―ニュージーランドで新たな研究ネットワークを構築し、新生児と母親の栄養、腸内菌管理の原則を提示することで新規の機能性食品の開発が期待される。 |
ニコル・ロイ | アグリサーチ 食品・代謝・微生物研究チーム チームリーダー |
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2 | 機能性食品素材としての海産脂質の有用性 | 矢澤 一良 | 東京海洋大学 大学院ヘルスフード科学講座 教授 |
本研究交流は、ニュージーランド(以下NZ)の豊富な海産資源に着目して、主にその機能性脂質の分析と食品としての機能性の評価を行うことで、その産業的有用性を示すことを目的とする。 具体的には、日本側はNZ側の調製する海産物由来脂質画分について、機器分析による各脂質成分の定量および、動物実験などによる種々の生活習慣病に対する予防効果の評価を分担し、NZ側は資源の調査・採集に加えて、超臨界抽出法による脂質画分の効率的な調製法の開発および含有成分の分析を分担する。 両国の研究チームが相互補完的に取り組むことで、NZ産の未利用資源である海産脂質の付加価値を高めるとともに、新しい機能性食品の開発にもつながることが期待される。また本分野における両国間の技術や若手研究者の育成にもつながる。 |
アンドリュー・マッケンジー | 産業研究所 生物活性総合技術開発部 上席研究員 |