JSTトッププレス一覧科学技術振興機構報 第659号 > 別紙1
別紙1

重点地域研究開発推進プログラム(研究開発資源活用型)
平成21年度採択課題一覧

課題名/プロジェクトリーダー 中核研究機関 参画研究機関 課題概要
次世代セキュリティ用中性子ラジオグラフィ装置の開発/吉川 彰(東北大学 准教授) 東北大学
多元物質科学研究所
(株)トクヤマ、日本結晶光学(株)、(株)フルヤ金属、(株)コイケ  LiCAFや希土類ボレートなどの単結晶シンチレータの特性を最適化し、中性子シンチレータの世界標準品となっているLi系ガラスシンチレータを上回るシンチレータにすると共に、シンチレータの特性に合わせたPDアレイ、専用LSIからなる中性子撮像検出器を開発し、空港の手荷物検査などの用途に供する。
完全鉛フリー・高強度・快削性黄銅粉末合金の実用化開発/近藤 勝義(大阪大学 教授) 大阪大学 サンエツ金属(株)、日本アトマイズ加工(株)  本開発合金において現行の鉛入り黄銅の約2倍の引張強さを達成すべく、安価なFe、Sn、Crを微量添加した黄銅合金粉末を作製し、それを成形固化する過程においてCr-Fe/Cu-Sn系ナノ粒子の結晶粒内・粒界への析出強化を実現する合金設計を確立する。また超高強度・快削性黄銅合金を用いて量産設備により熱間鍛造用および冷間引抜用の実機レベルでの大型プロトタイプ素材を作製し、社内および外注加工での2次加工性能を評価することで高強度黄銅合金の部品化を目指す素形材化技術を開発する。
“超臨界伸長成形機”開発による超高性能高分子創製と製品化/彦坂 正道(広島大学 特任教授) 広島大学 サンアロマー(株)、(株)エフピコ  原理的に新しく、また、独創的な方法である超臨界伸長成形技術にて、超高性能高分子を創製する方法を確立している。本研究開発は、実機プロトタイプの超臨界伸長成形機を開発して、実用サイズの超高性能高分子材料を成形、量産技術を確立し製品化する。
次世代液晶表示材料の開発/菊池 裕嗣(九州大学 教授) 九州大学
先導物質化学研究所
チッソ石油化学(株)、チッソ(株)  高速応答を示し表面配向処理が不要の、新規液晶表示材料を開発する。この材料により、現在のLCD で問題となっている、動画の残像、配向処理による歩留まり低下、各種フィルターによるバックライトの利用効率の低下などを克服する。本研究開発で、駆動電圧に影響する材料構造因子を最適化し、TFT 駆動が可能な駆動電圧を示しフラットパネル型テレビに応用可能な次世代液晶表示材料を開発する。