JSTトッププレス一覧科学技術振興機構報 第632号 > 別紙2
別紙2

「女子中高生の理系進路選択支援事業」平成21年度採択機関


実施機関名 事業計画名 事業計画における取り組み概要
独立行政法人
国立女性教育会館
女子中高生夏の学校2009~科学・技術者のたまごたちへ~  国立女性教育会館が、多種多彩な学会からの研究者・技術者、女子大学生・大学院生、教員の協力のもと、女子中高生を対象とした2泊3日の合宿形式の体験型サイエンスプログラムを行います。ここでは、研究者・技術者、女子大学生・大学院生、教員と女子中高生が講演、実験・実習、ポスターセッション・キャリア相談、国際交流などを通して交流します。終了後、中高生はサイエンスアンバサダーとして、自分の周りに科学技術の面白さを広める活動を積極的に行います。このとき合宿に参加した科学者・技術者がメンターとして中高生のアンバサダー活動の支援を継続していくことで、女子中高生の理系進路選択につながる支援を持続させていきます。
 また、合宿中は中高生向けプログラムと並行して保護者・教員向けのプログラムを行い、理系進路選択の魅力を大人にも伝えます。
独立行政法人
国立科学博物館
ルーシーと私の楽しむカガクの時間2009@サイエンスミュージアム  科学系博物館ならではの、自然科学・科学技術史に関する研究、大量の標本資料、そして展示場での学習支援活動などを生かして、楽しく知的で科学的な刺激が得られる時間を女子中高生へ提供します。たくさんの植物に囲まれた植物園を会場としたラリー企画、夜の展示場を会場として、本物標本に囲まれ、生物進化や環境変動を体感できるツアー企画、さらに収蔵庫で興味深いコレクション見学できる企画など、科学の面白さが満載のイベントです。先輩女性研究者との交流タイムでは、理系に関するより専門的な情報や体験談なども聞くことができる企画です。本事業の内容をHPにも掲載することで、広い範囲の女子中高生へ情報提供します。これらの企画により、理系進路選択につながる体験空間や情報提供の充実を目指します。
国立大学法人
東京大学
家族でナットク!理系最前線 ~見えないものを見てみよう!あなたも未来の女性研究者に~  東京大学では7つの組織(理学系研究科、工学系研究科、数理科学研究科、海洋研究所、地震研究所、宇宙線研究所、数物連携宇宙研究機構)がそれぞれに見学会・交流会を行います。12月にはこれらの組織が合同で「女子中高生の未来を親子で考えるシンポジウム」を行う予定です。女子中高生の理系進学には保護者の方の理解と支えが不可欠であることから、女子中高生の皆さんはもちろん、保護者の方にも理系進学の魅力について知って頂く取り組みを展開します。
社団法人
日本天文学会
光速で翔ぼう、新世紀のガリレオたち - マイ望遠鏡を通してみる天文台の仕事  生涯教育施設を主な拠点とし、1週間程度集中的な「星空ウイーク」を設け、ロールモデル紹介と研究の楽しさへ誘う工作教室や星空観望をキー・プログラムとして、教育・普及の現場と研究開発の現場との双方向性の高い交流を進める。
1.天文や天文に関係する職業・進路への理解を特に深める生徒対象の企画:簡易望遠鏡を組み立てる工作教室(材料として地元特産品を活用することも検討中)、そのマイ望遠鏡で夜空の観察をしてもらい、ホームページなどでその体験を共有します。また公開天文台における一日天文台員プログラム(望遠鏡の整備や運用、海外で研究中の女性研究者との懇談や交信)を行います。
2.星空への興味を広める企画:インターネット望遠鏡による星空探訪、進路指導や学習指導に関わる方々・家族として直接影響を与える方々など大人を対象とする天文台や天文関係のキャリア紹介・職場紹介研修を行います。その際に国際的に活躍中の日本人女性研究者をロールモデルとして派遣したり、国外現地との遠隔交信システムを活用していきます。
学校法人
東京理科大学
「科学のマドンナ」プロジェクト
Scienceを知るResearchを体験するProfessionalに目覚める~女性にしか わからない 科学がある~
 女子中高校生の皆さんに理科の魅力を体験的に知ってもらおうと、「Scienceを知る」、「Researchを体験する」、「Professionalに目覚める」をテーマとして「10年後の自分に目覚める」手助けを推進していきます。5月に神楽坂キャンパス(東京都)で開発職、研究職など理系職業に就いた経験のある女性職業人による講演会と本学女子大学院生らのポスターセッションを行う「女性にしかわからない科学がある」講演シリーズ(春のマドンナたち)を、8月に長万部キャンパス(北海道)で実験とフィールドワークを中心に、女子高校生を対象とした3泊4日の「長万部サマースクール」(真夏のマドンナたち)を、11月に野田キャンパス(千葉県)で「ResearchからProfessionalへ」(秋のマドンナたち)を実施し、女子中高生と大学生、大学院生、教員とが実験体験、講演会、交流会を通して理系分野を深めていきます。
国立大学法人
静岡大学
『感じる?最新のカガク』~身近なトピックスを通して最先端の科学を実感する~  地域の女子中高生を対象に、おもしろ体験実習を行います。実習テーマは、本学に勤務する女性教員の研究の一部を取り上げました。薄型テレビ、ペットボトルリサイクル、エコ発電など、最近脚光を浴びている、最新かつ非常に身近な『科学』を、実際に体験し、より科学を感じてもらいます。また、関連する地域企業を見学し、そこで活躍する女性技術者・研究者と身近に触れ合うことで、理系進路選択後のロールモデルを知る機会を設けます。実習ではティーチングアシスタントとして参加する女子大学院生と接することで、理系進学後の大学生活をよりイメージしやすくなるでしょう。また、参加は女子中高生だけでなく、その母親や教員も一緒に体験できます。理系、特に工学系ならではの『科学の楽しさ・ものづくりの面白さ』を体感してもらいます。
独立行政法人
国立高等専門学校機構鈴鹿工業高等専門学校
続け、理系の卵たち!
描け、貴女(あなた)の未来予想図!2009
 女子中高生が多くの理系女性と触れ合える機会として、1講演会、2公開授業、見学・体験、工作実習、3理系女性が活躍する職場訪問の計3回の企画を実施します。実際に理系分野で働く女性と接することで、理系の職業を知り、理系を身近に感じ、理系進学後の自分自身の未来予想図を描く想像力を養ってもらいます。また、2では環境をテーマにとりあげ、「環境」を通して「理系」に触れる機会を作ります。さらに、本支援活動を今後も継続していくために、地域が一体となって事業に取り組める体制作りを目指します。
国立大学法人
京都大学
女子中高生のための関西科学塾2010  本事業では「科学を愛する市民である女子中高生が主体的に自然について学び、研究し、その結果として、女子中高生が、自らの進路についての身近な将来像を獲得し、自信をもって理科系進路を選択すること」を目指す。具体的には、80名の女子中高生を対象に、1)先輩女性科学者による講演を聞き、女子大学生や女性教員との触れ合うことによって具体的な将来像を描くこと、2)10分野の最先端の実験・実習から1つを選択して半日じっくり主体的に取り組むことを3回行い(計3分野の実習)、自然科学、および科学技術に対する深い理解や自分なりの意見を醸成すること、3)指導を受けた上で時間をかけて準備をし、発表会を行うことで、理解したことや自分の考えを周囲に伝達するためのプレゼンテーション能力を高めること、4)グループでの体験型実習を通して、女子中高生同士で友好を深めて仲間意識を育み、研究者・技術者として必要な協調性を磨くことを体験してもらう。2009年9月から2ヵ月ごとに計3回実験・実習を行い、4回目は2010年3月に1泊2日で講演会とプレゼンテーション指導および発表会を行う。2回目と3回目の実験・実習は、京都大学だけでなく、大阪大学、神戸大学、奈良女子大学など実験テーマごとに異なる会場で行う。また、保護者や中高の教員にも20名程度参加してもらって、女子中高生の理系進路選択に対する理解を深めてもらい、それぞれの立場での波及効果も促す。
独立行政法人
国立高等専門学校機構奈良工業高等専門学校
イメージチェンジ!
理系だって おもしろい
~女子中高生の理系のイメージを変える総合的な取り組み~
 女子中高生の理系に対するイメージチェンジを促す活動を行います。まず、「夏休み自由研究ラボ」、「憧れの職業拝見」などの「サイエンスイベント」を開催し、理系の進路選択に興味を深めてもらいます。さらにこれらのイベントの成果を使って、イメージチェンジ用のポスターを作成・配布します。また、Web上に「サイエンスへの招待」という理系に対するイメージチェンジを生じさせるコンテンツの作成を行います。
学校法人
福山大学
輝け 未来の女性
Scientist Enjoy Science Lab!!
 備後地域の女子中高生を対象にした地域密着型の理科教育支援を展開します。本学理系学部ならびに地元企業による計4回の実験型理科学習を通して、理科領域に幅広く触れる機会を提供し、理科の楽しさや面白さ、神秘さを伝えます。また、理系進路を選択した自己の将来像を具体的に想起する一助として、講演、交流会によりロールモデルを提示します。実施報告をWeb上で公開すると共に、質問や相談にも応じます。これら一連の取り組みは地域の教育機関との連携の下で実施し、共同で検証をおこないます。
国立大学法人
広島大学
科学で拓こうあなたの未来~先輩の姿から描く私の進路~  「理系のキャリアをイメージしよう」「実感しよう!あなたも活躍できる科学の世界」の2つをテーマに、1理系の職業を覗いてみよう-先輩にインタビュー-、2女子中高生のための体験型の科学教室、3理系分野のキャリア形成に関する情報発信、を実施します。
 「理系の職業を覗いてみよう-先輩にインタビュー-」では、理系分野の職業で活躍する女性のロールモデルを肌で感じる機会として、女子中高生が理系分野の職場を訪問し、そこで活躍する女性にインタビューを行います。「実感しよう!あなたも活躍できる科学の世界」では、女子中高生が主体的に実験・実習を行う体験型の科学教室を実施し、科学への興味関心を深めます。これらの一連の事業は、Web上で公開すると共に、保護者や中学高校教員の質問や相談にも応じます。
国立大学法人
熊本大学
「サイエンス・プロジェクト for 九州ガールズ!」 女子中高生に理系研究の面白さをわかりやすく伝えるため、次のイベントを行います。
1「きてみなっせ! お嬢サイエンス・スクール in 阿蘇、天草」野外活動・セミナー(1泊2日)
2「なってみたかー! 女性サイエンティストへのレッドカーペット」大学での実験・セミナー体験、自由研究相談会
3「聞いてみんね! 理系のお仕事」女性研究者による講演会
独立行政法人
国立高等専門学校機構沖縄工業高等専門学校
- ROAD TO SCIENTIST -貴女の歩む科学者への道 主に女子中学生と中学校の文系科目担当教員を対象とした3つの取り組みを行います。
1.沖縄県名護市中央公民館で開催する楽しい理科実験教室での実験を通して、Scienceの楽しさを実感してもらいます。
2.細胞培養実験や遺伝子実験などの少し高度な技術を学ぶことにより“Scientistの卵”になる体験をしてもらいます。
3.理系分野で活躍する女性技術者・研究者や本校女子学生の講演会や交流会を通して、進学・就職・結婚・子育てなどを含めた「自分のライフプラン」を立て、もし、Scientistの道を選んだ場合、どのように社会や地球へ貢献していくことが出来るかを考える機会とします。この取り組み全体を通して、女子中学生の理系選択の不安や疑問を軽減し、沖縄県の女子中学生の理系進路選択のすそのを拡げることを目指します。また、普段、Scienceとはあまり縁のない文系科目担当の中学校の先生方には、少しでも科学の面白さに触れていただき、この体験を女子中学生の理系進路指導に役立てていただくことを目指します。