科学技術振興機構報 第61号
平成16年5月17日
埼玉県川口市本町4−1−8
独立行政法人 科学技術振興機構
電話(048)226-5606(総務部広報室)
URL:http://www.jst.go.jp/

高密度半導体鉛フリー・フラックスフリー対応はんだ接合システムの開発に成功

 独立行政法人科学技術振興機構(理事長 沖村憲樹)は、委託開発事業の開発課題「高密度半導体はんだ接合システム」の開発結果を、このほど成功と認定しました。
 本課題は、東京農工大学名誉教授鹿野快男氏の研究成果を基に、平成13年3月から平成16年3月にかけて株式会社タムラ製作所(代表取締役社長 田村直樹、本社 東京都練馬区東大泉1-19-43、資本金11,800百万円)に委託して実用化開発(開発費約162百万円)を進めていたものです。
(開発の背景)
 半導体パッケージ製造工程において従来から使用されてきたワイヤーボンダ工法は、高密度化の限界を迎え、耐久性、信頼性に優れたフリップチップ(Flip Chip)接続工法の使用が一般的になってきました。しかし半導体の更なる高密度化により隣接電極間ピッチが100μm以下と狭くなり、電極上へのはんだ突起電極(バンプ)形成は困難を極めています。また使用するはんだ材料も地球環境の観点から鉛フリーはんだの対応に迫られています。更にフリップチップ接続における半導体チップとインターポーザ(基板)のギャップ間は、将来的に50μm以下になると予測されており、ギャップ間のフラックス残渣の洗浄が不可能であるために半導体の信頼性においても問題があり、新たなフリップチップ接続工法が望まれていました。
(開発の内容)
 本新技術は、高密度半導体において鉛フリーはんだを使用してフリップチップ接続が可能であり、また接続後のギャップ間洗浄をする必要がない地球環境に配慮した技術です。
 本技術では微粒子はんだを溶融堆積させる新工法を開発することにより、隣接電極間が80μmピッチ以下の電極上に、±3μm以内の位置決め精度で鉛フリーはんだを使用したバンプ形成を実現しました。またプラズマ処理を使用することにより鉛フリーはんだバンプ表面の改質処理を行ない、フリップチップ接合において信頼性に優れた高密度半導体鉛フリー・フラックスフリーはんだ接合を実現しました。
(開発の効果)
 本新技術は、将来的に主流となるフリップチップ接合における、鉛規制、および有機溶剤規制に対応した地球環境に配慮されたはんだ接合システムですので、特に携帯用電子機器などを中心に、パソコン、携帯電話、デジタルカメラ、デジタルビデオ、DVDレコーダ、大型液晶TV、デジタル家電製品等の高密度半導体として様々な分野での応用も期待されます。
本新技術の背景、内容、効果の詳細
【用語解説】
図1 バンプ形成技術のロードマップ
図2 高密度半導体はんだ接合プロセス
図3 はんだ堆積工法によるバンプ形成外観写真
図4 バンフ形成装置外観
開発を終了した課題の評価

なお、本件についての問い合わせは以下のとおりです。
独立行政法人科学技術振興機構 開発部開発推進課
菊地博道、福富 博(電話:03-5214-8995)

株式会社タムラ製作所
取締役 コアテクノロジーセンター長 李 国華(電話:03-3978-2017)
    コアテクノロジーセンター FA開発室
マネージャー 小野崎純一(電話:03-3978-2071)
■ 戻る ■


This page updated on May 17, 2004

Copyright©2004 Japan Science and Technology Agency.