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【用語解説】

注1)カーボンナノチューブ
 六角網目状のグラファイト面(グラッフェンシート)を円筒状に丸めた単層もしくは多層構造の筒状物質。直径は数nm程度(1nmは10億分の1m)、長さは数μm程度。熱伝導率は理論上約6000W/mK。現状の製品では、2000~3000W/mK程度といわれる。

注2)ヒートシンク
 発熱機器の熱を外部に逃がすために、機器に装着する冷却部品。

注3)フィラー
 複合材料を製造するために母材に添加する材料。

注4)配向
 繊維状材料の軸を希望する方向に揃えること。

注5)VGCF
 気相成長法(CVD)で合成した炭素繊維。カーボンナノチューブの構成要素であるグラッフェンシートを多数重ね巻きした構造。熱伝導率は1000~2000W/mK程度。(VGCF:vapor grown carbon fiber)

注6)放電プラズマ焼結装置
 型枠に収納したセラミックスや金属粉末に加圧力を加えながらパルス状大電流を加えて焼結する装置。SPS(spark plasma sintering)とも呼ばれる。

注7)W/mK
 熱伝導率の単位。厚さ1mの平面部材の表と裏の温度差を1ケルビン(1K、1℃と同じ値)に保ったときに、部材の中を厚さ方向に仕事率1ワット(1W)に相当する熱量が流れるような部材の熱伝導率の大きさ。