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別紙

平成20年度「日本-フィンランド研究交流」新規課題募集概要

1. 日本-フィンランド研究交流の趣旨・目的

 本研究交流は、日本-フィンランド両国の政府間合意に基づき、文部科学省が特に重要なものとして設定したフィンランドとの協力分野(「機能性材料」)における研究交流を実施することにより、日本-フィンランド間の科学技術分野における協力および日本の科学技術の将来の発展に資することを目的としています。

2. 募集分野

 「機能性材料」分野に関する日本-フィンランド研究交流の課題とします。JST、TekesおよびAFは、今回の公募にかかる機能性材料を以下のとおり定義しています。
(この日本語は仮訳ですので、正確には募集要項の英文による定義をご覧ください。)

「本公募では、『機能性材料』を制御された環境下で特定の目的に合致するようにデザインされた特性を持つ材料と定義します。

 機能性材料とは、計画された、もしくは、制御された環境下において安定的または鋭敏な変化を示す物理的および化学的な特性を持つ材料を指します。そのような変化には、温度、圧力、電気や磁気、光(可視光)、気体分子の吸収、酸度が含まれます。完全に新しい材料もしくは既存材料を代替する材料が対象となり、ハイブリッド材料やコンポジット材料も対象となります。
 機能性材料の一例としては、湿度や気温の変化に反応する構造材料や包装材料など、他の材料と組み合わされて用いられるセンサー材料の一群が挙げられます。
 極端に負荷のかかる環境下でも特性を発揮する新材料、例えば燃料電池用材料やモーター用材料も機能性材料の一例だと考えます。構造レベルで制御された金属合金はその一例です。」

3. 応募資格

 日本国内の大学や研究機関、企業などで研究に従事している研究者であることが必要です。採択されるためには、日本とフィンランドにおいて進行中の研究が強化され、さらに付加的な価値が創出される共同研究であることが必要です。

4. 支援期間

 原則3年。

5. 支援規模

 1課題あたり、総額1500万円程度/3年(500万円/1年)とします。(ただし、間接経費を含む)

6. 支援の内容

 支援費は、研究交流費と試験研究費で構成されます。
 ・ 研究交流費には旅費やシンポジウム・セミナー開催費が、試験研究費には消耗品費や設備備品費などが含まれます。
 ・ 間接経費として、原則として研究交流費と試験研究費の合計の10%以下を支出することができます。

7. 採択予定数

 5件程度。

8. 応募方法

 府省共通研究開発管理システム(e-Rad)から応募してください。募集関係の情報は、JST 国際部ホームページからも入手できます。

e-Rad ポータルサイトURL : http://www.e-rad.go.jp/

JST 国際部ホームページURL : https://www.jst.go.jp/inter/index.html

9. 募集期間および選定スケジュール
募集期平成20年8月25日 (月)~10月31日 (金) (午後5時締切)
(予定)11月~平成21年1月
課題選定(予定)平成21年2月頃
(予定)平成21年5月頃
10. 選考方法

 JST、Tekes、AFで別々に選任された専門家で構成される委員会が全ての提案書の評価を行った後、この評価結果をもとにJST、Tekes、AFが協力して支援する課題を選定します。

11. 審査に当たっての評価基準

 以下の基準を適用します。

1制度の主旨および対象分野への適合性
2研究代表者の適格性
3計画の妥当性、質の高さおよび革新性
4研究交流の有効性
5現在の研究活動
6研究成果の活用

12.研究交流費と試験研究費の配分について

 本事業の研究交流費は試験研究費にも用いることができますが、本事業の趣旨が国際研究交流を支援することにある点に鑑み、研究交流費により多く配分することが期待されています。