<用語解説>

注1 キャリア
 固体の中で電流を運ぶ素粒子。一般にはマイナス電気を持つ電子がキャリアであるが、半導体の場合、プラス電気を持つ粒子(正孔)が電気を運ぶように見える場合もある。前者の物質をn型、後者の物質をp型という。
注2 自己組織化単分子膜
 別の呼び方として自己集合化単分子膜といもいう。基板を目的分子の溶液に浸したり、ガス雰囲気中に置いておくだけで、厚さ方向が単分子で出来た膜が自発的に形成される。
注3 電界効果トランジスタ
 ゲート、ソース、ドレインの3つの電極を持ち、制御電極であるゲート電極に電圧をかけ、チャネルの電界により電子または正孔の流れに関門(ゲート)を設ける原理で、ソース・ドレイン端子間の電流を制御するトランジスタである。
注4 アルキルシラン分子
 (CH3)(CH2)nSi(OC2H5)3 (nは自然数)なる組成を有し、アルキル鎖((CH3)(CH2)n)とシリコン原子(Si)からなる分子の総称。
注5 ナノメートル
 長さの単位で、1ナノメートルは1ミリメートルの100万分の1に相当する。
注6 フラーレン、ペンタセン
 フラーレンは、C60なる組成を有するサッカーボール型の形状をした炭素分子。1985年に発見され、1990年にはアルカリ金属ドープによって超伝導になることが発見された。半導体としても特性が優れ、n型有機半導体の中で最も高い易動度を示す。
 ペンタセンはC22H14なる組成を有する炭化水素分子で、ベンゼン環が5つ直線的につながった形状をもつ。p型有機半導体薄膜として最高の易動度を示す事で知られる。

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