開発を終了した課題の評価
課題名 | 「プラスチック代替木質成形体」 | ||||
所有者 | 木方 洋二、中日精工株式会社、独立行政法人 科学技術振興機構 | ||||
研究者 | 名古屋大学名誉教授 木方 洋二 | ||||
委託企業 | 中日精工株式会社 | ||||
開発費 | 約125百万円 | ||||
開発期間 | 平成17年3月~平成19年9月 | ||||
評価 |
本新技術は、木質材料を主な原料とし、エンジニアリングプラスチックと同等の性能を有する木質成形体の製造に関するものである。エンジニアリングプラスチックは優れた機械的性質を有するが、廃棄処分時は環境に負荷を与えることから新たな材料の開発が望まれている。 本新技術では、木質材料自体が持っている自己接着性や流動性等を蒸気処理により引き出し、強固な成形体を射出成形により製作する。廃木や間伐材を主な原材料とし、簡素な製造工程で製品化が達成できることから、環境に優しく、かつ低価格の製品供給が可能となる。 本開発では、主原料となる木質材料の種類を選定し、滑剤などの添加剤や合成樹脂などを混合することで物性値を改善した。また、製造工程(蒸気処理-乾燥・粉砕・タブレット化-射出成形)を確立して、最適な製造条件を検討した。 その結果、主原料にはメイプルとアオダモの混合木粉を使用し、ポリエチレン、分散剤等を混入することで目標としていたエンジニアリングプラスチックと同等の性能(吸水率、アイゾット衝撃強さ、流動性)を達成し、射出成形を行うことで木質成形体の量産化が可能となった。 本新技術による木質成形体は、環境負荷低減対策を講ずる必要がある家電製品やOA機器、自動車プラスチック部品への適用が可能であり、エコマテリアルとしての事業展開が期待できる。 | ||||
評価者 | 独創的シーズ展開事業 委託開発
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評価日 | 平成19年12月4日 |