開発を終了した課題の評価

機構報第39号


課 題 名 「呼吸代謝モニター付き麻酔システム」
研 究 者 釘宮豊城(順天堂大学医学部麻酔科学講座 教授)
所 有 者 釘宮豊城(順天堂大学医学部麻酔科学講座 教授)
池田和之(浜松医科大学 名誉教授)
三条芳光(浜松医科大学医学部附属病院手術部 助手)
泉工医科工業株式会社
独立行政法人科学技術振興機構
委託企業 泉工医科工業株式会社
開 発 費 300,000,000円
開発期間 平成12年3月~平成15年3月
評 価  本新技術は、全身麻酔中の患者の代謝状態を常時監視することで、麻酔ガスの濃度を最適化し、低流量の麻酔ガスでも安全に全身麻酔をすることが可能な、呼吸代謝モニター付き麻酔システムに関するものである。
 本開発では、麻酔ガスが共存しても代謝状態の推定が可能な新たな計算方法を考案するとともに、呼気中のガス濃度を平均化するミキシングチャンバの小型化やガス流量制御の電子化等により、従来の麻酔器並みの大きさで、代謝モニターなどの新機能を搭載したシステムを確立した。動物実験及び臨床でのモニターにより機能の有効性を確認した後、厚生労働省へ医療器具の製造承認を申請し、平成15年8月に承認を得ている。
 本開発による麻酔システムは、使用する麻酔ガスの低流量化が図れるため、医療費の低減、オゾン層破壊の防止が期待される。また、呼吸量とガス濃度測定のみで代謝状態が推定できることから、侵襲性の小さな呼吸代謝モニターとしての応用も期待される。
評 価 者
科学技術振興審議会 技術移転部会 委託開発事業評価委員会
委員長  高橋 清
委 員  石谷 炯、井街 宏、木村 茂行、桐野 豊、中川 威雄、西川 壽子、増田 善昭、八嶋 建明、吉村 進
評 価 日 平成16年2月27日

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