(注1)臨界電流密度: |
超伝導体中に抵抗ゼロで流すことができる最大の電流値を臨界電流という。臨界電流密度は、単位断体積当たりに流れる臨界電流の値。 |
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(注2)臨界温度: |
抵抗を持つ常伝導状態から抵抗がゼロとなる超伝導状態に移る温度。 |
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(注3)磁束量子: |
外部磁場を強くしていったときに、超伝導体内部にとり込まれる非常に細い糸状の磁束線。超伝導体中に存在できる磁束の最小単位(量子)であることからこの名称がある。 |
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(注4)磁束量子の振る舞い: |
高温超伝導体中では熱的ゆらぎが大きく、液体窒素温度近傍ではたえず磁束量子が動き回りピン止め点からはずれやすい。このため電気抵抗が発生してしまう現象のこと。 |
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(注5)ピン止め: |
磁束量子をピンで止めるように固定する現象である。超伝導体の中に非超伝導相が分散していると、磁束量子は、この部分に固定される。超伝導体に電流を流すとローレンツ力によって磁束量子が動いて抵抗が発生するが、ピン止め効果があれば磁束量子の動きを止めて、電気抵抗ゼロで大電流を流すことができる。 |
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(注6)希土類元素: |
原子番号57から71までの15元素、すなわちランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)がこれに属し、互いに化学的性質がきわめて類似している。これに極めて性質の似た原子番号21のスカンジウム(Sc)と原子番号39のイットリウム(Y)を加えた17元素の総称。 |
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(注7)結晶欠陥: |
結晶の中には様々な欠陥が存在する。点欠陥はゼロ次元、転位は1次元、結晶粒界は2次元、析出物や空隙などは3次元の次元を持つ欠陥である。 |
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(注8)テスラ: |
磁場の大きさの単位。正確には磁束密度の大きさである。1テスラが10,000ガウスに相当する。地磁気の大きさは約0.5ガウス、世界最高の永久磁石の表面磁場は約5,000ガウス、つまり0.5テスラ程度である。 |
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