JSTトッププレス一覧 > 科学技術振興機構報 第338号
科学技術振興機構報 第338号

平成18年9月12日

東京都千代田区四番町5−3
科学技術振興機構(JST)
電話(03)5214-8404(総務部広報室)
URL http://www.jst.go.jp

細胞や動物内の生体情報を光により可視化する技術を事業化するベンチャー企業設立

(JST大学発ベンチャー創出推進の研究開発成果を事業展開)

 JST(理事長 沖村憲樹)では、平成15年度より大学などの研究成果をベンチャービジネスにつなげていくために、起業化に向けた研究開発を行う独創的シーズ展開事業大学発ベンチャー創出推進を実施してきました。
 この度、平成16年度に開始しました研究開発課題「独自の非侵襲可視化技術を用いた生体内シグナルの動態解析試薬等の開発」(開発代表者:梅澤喜夫 東京大学教授、起業家:木村廣道)の成果を基にメンバー等が出資して、「株式会社ProbeX(プロベックス)」(代表取締役社長 小口しのぶ、本社:東京都中野区、資本金:1000万円)を平成18年7月7日に設立しました。
 生体内の分子の挙動を測定し画像化する分子イメージング注1は、従来の技術とは異なり、刻々と変化する細胞内や生体内の物質を1分子レベルで検出・画像化することで、非常に多くの生体情報をリアルタイムに把握できることから、近年、生命科学分野等での研究活動に不可欠な技術として大きな注目を集めています。また、特定の生体内物質を検出する分子イメージング用プローブ注2は、従来の放射性物質を用いた検出技術から、蛍光や化学発光を用いた侵襲性注3の低い技術へと進歩しています。その結果、イメージングの応用範囲は基礎研究や製薬企業での探索研究や前臨床試験にとどまらず、医療分野へと広まることも期待されています。
 しかし、今までの分子イメージング用プローブでは、安全性の問題以外にも特定の物質を検出しうる特異性や感度が不足しているなどの問題があり、体内にごく低濃度でしか存在しない生体物質を検出することは極めて困難でした。
 本研究開発チームは、放射性物質に頼らない、蛍光や化学発光を活用した独自の検出メカニズムを開発したことにより、高感度かつ特異性高く生体内物質を検出することに成功しました。また、細胞内での局在といった多面的な情報が得られるだけでなく、テーラーメード注4構築によって幅広い検出対象に対応可能であることから、薬剤の探索研究や基礎研究の効率を飛躍的に向上させることが期待されています。
 株式会社ProbeXは、幅広い生体物質を検出可能な分子プローブのテーラーメード構築や用途開発のための研究開発を行ないつつ、キナーゼや核内レセプターといった注目度の高い疾患マーカー注5を対象としたプローブ製品やプローブを組み込んだ細胞・動物の販売を行ない、事業化後3年で2億円の売上を目指します。
 今回の株式会社ProbeXの設立により、プレベンチャー事業および大学発ベンチャー創出推進によって設立したベンチャー企業数は50社となりました。
用語説明
製品例・実施例
企業概要

<本件お問い合わせ先>

株式会社ProbeX(プロベックス) 本郷オフィス
〒113-0033 東京都文京区本郷5-24-2
担当者名: 安西智宏(アンザイ トモヒロ)
E-mail:
TEL:03-5842-3204 FAX:03-5684-1060

独立行政法人科学技術振興機構
産学連携事業部 技術展開部 新規事業創出課
〒102-8666 東京都千代田区四番町5-3
松本葵(マツモト アオイ)、 米谷雅之(ヨネヤ マサユキ)
TEL: 03-5214-0016 FAX: 03-5214-0017