JSTトッププレス一覧科学技術振興機構報 第335号 > 資料1
資料1

採択課題一覧


○ナトリウム冷却炉に関する技術開発課題
技術開発課題名 研究代表者 所属機関 参画機関 開発期間
(年)
概要
システム簡素化のための冷却系2ループ化 岩田  東 新型炉技術開発株式会社 日本原子力研究開発機構、
筑波大学
直管部が短い2重管構造の高クロム鋼大口径一次冷却系配管に適合する流量計測システムを開発する。提案するシステムは、計測対象が高温ナトリウムで、配管内流況に偏りがある条件において、安全保護系に適用するための厳しい直線性・再現性、応答性等の要求に対し、対応可能と考えられる超音波センサ(ニオブ酸リチウム圧電素子方式送受信子)を用いた伝播時間差・多測線方式をベースとするものである。
原子炉容器のコンパクト化 笠原 直人 日本原子力研究開発機構 新型炉技術開発株式会社、
社団法人日本高圧力技術協会
熱応力に対する特別な保護設備を有しないコンパクトな原子炉容器の構造設計を実現するため高温構造設計評価技術の開発、スリット付き炉上部機構に適用可能なセレクタバルブ方式の燃料破損位置検出器システムの開発を行うものである。
システム簡素化のための燃料取扱い系の開発 小竹 庄司 日本原子力発電株式会社 日本原子力研究開発機構 1スリット付き炉上部機構に適用可能な燃料交換機、2プラント稼働率向上を狙った燃料集合体2体同時移送可能なナトリウムポット、3放射性廃棄物発生量を低減する使用済燃料の洗浄・貯蔵システム、及び4発熱量の高いTRU含有新燃料の効率的な輸送システムを開発する。
受動的炉停止と自然循環による炉心冷却 渡辺  収 新型炉技術開発株式会社 財団法人電力中央研究所、
日本原子力研究開発機構
大型ナトリウム冷却炉の「完全自然循環式崩壊熱除去系」実現に向け、大型炉の1次系の挙動を再現可能なシステム水試験と炉心から空気冷却器に至る一連の熱輸送系を模擬したナトリウム試験を実施し、自然循環挙動を予測評価できる1次元及び3次元の評価手法を開発、実証する。
炉心損傷時の再臨界回避技術 丹羽  元 日本原子力研究開発機構 新型炉技術開発株式会社、
九州大学、財団法人原子力安全研究協会
大型ナトリウム冷却炉設計を対象とするレベル2PSAで考慮すべき事象の全スペクトルに対応した評価手法を整備する。その具体化方策として、1原子炉容器内における核分裂連鎖反応停止後の炉心物質再配置と冷却に関する評価手法の開発及び2格納容器内事象に関する評価手法の開発、並びに両成果に基づく3レベル2PSA のための技術的根拠の整備を行うものである。

○先進湿式法再処理に関する技術開発課題
技術開発課題名 研究代表者 所属機関 参画機関 開発期間
(年)
概要
解体・せん断技術の開発 小林 嗣幸 日本原子力発電株式会社 日本原子力研究開発機構 使用済燃料集合体のラッパ管を切断し、燃料ピン束をせん断装置に引き渡す一連の解体手順を工学規模で実証することを目的に、切削精度が高く燃料ピン損傷を最小限にできる機械式切断をベースとする燃料集合体解体システムを開発する。また、せん断長さのバラツキを低減するため、燃料ピン装荷方法や押し出し方法等に改良を加えた短尺せん断技術を開発する。
抽出クロマトグラフィ法によるMA回収技術の開発 駒  義和 日本原子力研究開発機構 なし 工学規模の抽出クロマトグラフィ塔の開発及び遠隔運転保守技術の開発を進めるため、CMPO担持吸着材に対して、経済性や安全性に優れたMA回収工程を構築する。また、工学規模における吸着塔の設計を行うとともに、異常時の挙動解析による安全性評価を行う。これらの結果を踏まえて、スケールアップによる影響を考慮した評価手法により、その基本性能を実証する。さらに、実用規模のMA 回収システムの概念構築に資する装置仕様等を検討し、システム性能を評価する。

○簡素化ペレット法燃料製造に関する技術開発課題
技術開発課題名 研究代表者 所属機関 参画機関 開発期間
(年)
概要
セル内遠隔設備開発 滑川 卓志 日本原子力研究開発機構 筑波大学 セル内遠隔保守対応モジュールの開発及び遠隔ハンドリング設備の開発のため、低除染TRU 燃料用成型整列設備の保守項目を摘出し、遠隔保守補修対応を図った設備概念を構築する。また、ペレット検査技術の開発のため、合理的な測定手法で検査装置を試作し、模擬ペレットを用いて測定性能を遠隔保守性とともに確認する。更に、TRU燃料粉末の分析技術の開発のため、遠隔操作機能および遠隔保守機能を付加した概念を検討する。
TRU燃料取扱い技術 伊藤 邦博 ニュークリア・デベロップメント株式会社 慶應義塾大学、
大阪大学
らせん状に巻かれたスペーサワイヤ付燃料集合体を対象とした数値解析コード開発知見を活用し、発熱を伴うTRU燃料集合体を空気冷却しながら組立てる工程での、燃料ピンバンドル内の温度分布を予測可能な解析手法を構築し、TRU燃料集合体組立時の燃料バンドル冷却評価技術を開発する。
注)委託契約の調整次第では、課題名等の変更又は課題の不採択もあり得る。