機構報第334号
開発を終了した課題の評価
課題名 | 「超長距離高精度光学式距離計」 | ||||||
所有者 | 伊藤 弘昌、株式会社光電製作所 | ||||||
研究者 | 東北大学電気通信研究所 所長 伊藤 弘昌 | ||||||
委託企業 | 株式会社光電製作所 | ||||||
開発費 | 96,988,482円 | ||||||
開発期間 | 平成15年3月~平成18年3月 | ||||||
評価 |
本新技術は、レーザ共振器中に挿入した音響光学素子の働きにより、周回する光波が毎回一定量の周波数シフトを受けて、時間に対し連続的に周波数が変化する光源を用い、この光波をファイバ等に導入し往復させた時間遅延による周波数差から、距離を計測する超長距離高精度光学式距離計に関するものである。 本開発では、長期間安定計測に必要な光源の安定化を目的として、単一偏波が出力可能なσ型共振器を採用した周波数シフト帰還型(FSF)レーザを開発した。また、計測速度の向上のために、複雑な信号処理をハードウェアに実装した計測装置を設計し、これらをコンパクトにまとめた高精度光学式距離計を完成させた。この距離計は出力光の偏波消光比特性に優れ、超長距離の光ファイバの測定結果からは、従来の距離計測技術を凌ぐ高い計測精度を達成した。 本新技術による高精度光学式距離計は、長距離を高分解能で計測できることから、大型構造物のひずみ計測や光ファイバ網の診断・計測等への応用が期待される。さらに、ファイバセンサを組み合わせたリモートセンシング、次世代高精度光三次元計測機などへの適用が見込まれる。 | ||||||
評価者 |
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評価日 | 平成18年6月30日 |