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<用語解説>

注1)慣性接続要素:
本開発における新技術。新技術である慣性接続要素は、それにより接続される両端座標の相対加速度に比例する接続力を発生する。構造物に新しい自由度を付加することなく、従来のバネ要素や減衰要素だけでは実現できなかった振動特性の大幅な改善が可能となる。

注2)時刻歴応答解析:
ある条件に基づき構造物をモデル化し、時々刻々変化する荷重(地震波)を与え、構造物に作用する変位、力、加速度を求める解析である。

注3)応答加速度:
地震が起きた時の構造物の揺れ(応答)の強さを加速度で表したもの。地盤自体の揺れ動きである地震動の加速度とは異なる。

注4)免震性能:
基礎と建物の間に、アイソレータやダンパーなどの免震装置を設置した建物である。アイソレータで建物に伝わる地震力を低減し、ダンパーで振動エネルギーを吸収して揺れを止める。

注5)制振性能:
建物に入力された地震エネルギーを吸収することで揺れを低減させるため、建物の層間等に各種制振装置を設置した建物である。

注6)慣性力
慣性力とは動いているものは動き続け、止まっているものは止まり続けようとする力のこと。回転運動においては、慣性力は質量と回転数の積に比例するため、大きな回転数ほど同じ質量でも大きな慣性力を蓄えることができる。