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図1


図1
ウィグナー結晶と非相互作用電子系(自由電子)の違い。非相互作用系では、外部の静電ポテンシャル(外部電荷)に対し、電子が自由に動いてその影響を排除しようとします(静電遮蔽)。その結果、電子系の中に電子密度の低い領域(相対的に正に帯電した相関ホール)を生じます。(金属導体に電荷を近づけると表面が逆向きの電荷に帯電するのと同じような現象です。)一方、ウィグナー結晶は電子の並びが決まっていて、集団として一緒に動くことしかできないので、内部に新しく相関ホールを作りだすことができません。そのため、外部の静電ポテンシャルに対しては、集団である方向に動くことによって応答します。