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科学技術振興機構報 第311号

平成18年7月7日

東京都千代田区四番町5−3
科学技術振興機構(JST)
電話(03)5214-8404(総務部広報室)
URL http://www.jst.go.jp

短時間で安価に製品開発できる「仮想試験システム」を販売するベンチャー企業設立

(JSTプレベンチャー制度の研究開発成果を事業展開)

 JST(理事長 沖村憲樹)では、平成11年度より大学などの研究成果をベンチャービジネスにつなげていくために、起業化に向けた研究開発を行うプレベンチャー事業を実施してきました。
 この度、平成15年度より開始した研究開発課題「製品開発用仮想試験システムの開発」の研究開発チーム(リーダー:長松昭男 法政大学工学部機械工学科 教授、サブリーダー:小泉敏明)のメンバー他が出資して、ベンチャー企業 株式会社ダイモス(代表取締役社長:小泉敏明、本社:東京都台東区、資本金:500万円)を平成18年6月1日に設立しました。
 一般の機械メーカーでは、製品を商品化する際に、企画・試作段階で製品機能の検討・検証の機能不備の場合、試作品の改造又は再試作を行うなどの作業が繰り返され、多大な時間と費用が費やされます。
 本チームは、この問題を解決するために、コンピュータの中にバーチャル化した製品を作り、機械・電気・熱・流体間のエネルギー変換を統一して表現する独自の手法を利用して、コンピュータの中で製品を試験する仮想試験システムの開発に成功しました。このシステムにより、従来に比べ飛躍的に短時間・安価で製品を開発する可能性が生まれました。
 本システムは、ユーザーが使用している既存のCAD注1CAE注2システムに組み込ませ、既存CAD/CAEシステムの機能と利便性を損なうことなしに、仮想試験システムとして利用できるため、自動車をはじめさまざまな業種の機械メーカーで利用され広く普及すると考えられます。
 同社は、自動車関連業界各社へ、このシステムやそれを適用する対象であるエンジンなどのモデル注3の販売を行うとともに、各社開発者向けのモデル構築や仮想試験実行のために必要なソフトウェアツールも販売する予定です。また、客先の要望によりこのシステムやモデルのカスタマイズ、ライセンス販売などの事業を行うと同時に、この新技術をそのほかの分野にも応用して、振動音響関連システムの販売などの業務も行います。これらを合わせて平成21年度には年間1億円の売上を目指します。  今回の株式会社ダイモスの設立により、プレベンチャー事業および大学発ベンチャー創出推進によって設立したベンチャー企業数は46社となりました。
■ 製品例・実施例
■ 企業概要
■用語解説
注1) CAD:
Computer Aided Designの略。コンピュータを援用した設計、あるいはそれに用いるシステム。
注2) CAE:
Computer Aided Engineeringの略。コンピュータを援用した開発シミュレーションや構造解析や性能試験、あるいはそれらに用いるシステム。
注3) モデル:
製品開発のシミュレーションや仮想試験を実行するために、コンピュータ上に再現した製品または部品。

<本件お問い合わせ先>

独立行政法人 科学技術振興機構
産学連携事業部 技術展開部 新規事業創出課
〒102-8666 東京都千代田区四番町5−3
米谷 雅之(ヨネヤ マサユキ)
TEL: 03-5214-0016 FAX: 03-5214-0017

株式会社 ダイモス
代表取締役社長 小泉 敏明
東京都台東区浅草橋5丁目16−3 オカジマビル4F
TEL:03-3863-8121 FAX:03-5821-3602