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【用語解説】

注1) グリア細胞:
神経系を構成する細胞の中で、神経以外の細胞の総称。神経系の形成や機能維持に必須な細胞であり、神経細胞をとりまく環境の整備を行うことで、神経の機能を正常な状態に保つ働きがあります。

注2) スカベンジャー受容体分子:
特定の細胞の表面に存在して生体内の異物や老廃物の認識を行うタンパク質で、食細胞はこのタンパク質を使って貪食・分解すべき標的を見つけています。

注3) エクダイソン:
昆虫のステロイドホルモンで、脱皮ホルモンとも呼ばれ、幼虫の体内に一時的に放出されることで脱皮や変態を開始させる作用があります。

注4) アダプター分子:
細胞内に存在して受容体タンパク質の細胞内領域に結合する、酵素活性を持たない分子で、受容体が受けた刺激情報を細胞内のさらに他の分子に伝えます。

注5) RNA干渉法(RNAi):
ある遺伝子と同じ配列を持つ二本鎖RNAが存在していると、その遺伝子から転写されるmRNAが選択的に分解され、遺伝子の働きが抑制されてしまう現象(RNA干渉)が知られています。このような二本鎖RNAが転写されるように設計した特別な組み替えDNAをゲノムに導入して特定の細胞だけで発現させることにより、特定の細胞のみで特定の遺伝子の働きを阻害することができます。

注6) 微小管細胞骨格:
チューブリンというタンパク質から構成される細胞内にある繊維状の構造で、これにより細胞の形が維持されています。