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参考2

原子力システム研究開発事業

(受託事業)

 我が国の原子力発電によるエネルギー利用においては、安全確保を前提に、エネルギーの長期的な安定供給の確保や地球環境問題への貢献が希求されており、これらに有効な革新的原子力システムの実現が期待されています。また、これに関する研究開発により最先端の科学技術を先導的に生み出し、我が国の科学技術力の基盤強化のみならず国際競争力の強化に貢献することが強く望まれております。

 このため、文部科学省は、平成17年度から「原子力システム研究開発事業」として、革新的原子力システムの実現に資することを目的とした研究開発課題を募集することとしました。独立行政法人科学技術振興機構(JST)は、文部科学省から委託を受け、本事業に関する募集、審査等に係る執行管理事務を実施しています。

 本事業では、以下に示す「基盤研究開発分野」と「特別推進分野」の二つの分野で研究開発課題を募集します。今回は、「基盤研究開発分野」についてのみ募集を行いました。「基盤研究開発分野」については、革新的原子力システムに関する新たな概念の構築など、革新的技術の創出を目的とする「革新技術創出型研究開発」と、若手研究者を対象に技術の発展性が見込める斬新なアイデアを期待する「若手対象型研究開発」の二つに分類し、それぞれについて募集を行いました。

基盤研究開発分野 ■革新技術創出型研究開発
<研究開発経費:年間1.5億円を上限(間接経費含)、実施期間:原則3年>
革新的原子力システムや革新的な技術及びそれらの開発を支える共通基盤技術を創出するための研究開発
*革新的原子炉技術
革新的原子炉技術開発のうち非軽水炉に関する技術開発(非軽水炉及び主として核分裂反応に高速中性子を用いる軽水炉を対象)
*核燃料サイクル技術
核燃料サイクルに関する技術開発のうち、軽水炉用酸化物燃料以外の燃料加工技術及び溶媒抽出法によらない再処理技術開発に関するもの(非溶媒抽出法及び主として新型原子炉燃料の溶媒抽出法による再処理技術開発を対象)
■若手対象型研究開発 <研究開発経費:年間1千万円を上限(間接経費含)、実施期間:3年以内、年齢:40歳以下>
革新的原子力システムや革新的な技術及びそれらの開発を支える共通基盤技術を創出するための研究開発のうち、特に、若手による斬新なアイデアに基づく研究開発

*特別推進分野: 平成18年度募集予定*

原子力システム研究開発事業