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用語解説

注1J-STAGE(科学技術情報発信・流通総合システム): 日本の学協会が発行している学術雑誌の電子化を促進し、世界への科学技術情報の発信を支援する目的で、平成11年から運用されている電子ジャーナルプラットホーム。学協会は発行誌の電子データを用意してJSTの運用するJ-STAGEシステムに登載するだけで、世界への情報発信や他誌との横断検索、国内外の電子ジャーナルサイトや文献データベースとの相互リンク(引用リンクや被引用リンク)が可能となります。
注2電子アーカイブ: 電子的に文書・画像・映像などを保存したもの。最近では、図書館、博物館、美術館など各種資料を収集している多くの機関で歴史的な収蔵物を中心に電子的に保存する取り組みが行われており、その多くは館内またはインターネットで公開されています。
注3スキャンロボット: 導入予定のロボットは、冊子を無理のない角度(約110度)で開き、アームにページを吸い寄せてめくり、上部に設置されたデジタルカメラで1ページずつ撮影するため、貴重誌であっても傷めずに正確なスキャンをすることが可能です(処理速度は1時間に約1,200ページ)。
注4引用リンク、被引用リンク: J-STAGEや世界の多くの電子ジャーナルシステムでは、論文の中で引用された文献がオンラインで提供されているときには、その文献への「引用リンク」を表示することができます。読者は引用リンクを利用することで、CrossRef(学術出版社の国際団体が運営するリンクシステム)などを通じて、世界中の雑誌に掲載されている引用文献を容易にたどることができます。また、本文が公開されていない場合でも、J-STAGEの引用リンクでは文献データベース(JDreamⅡやPubMed、ケミカルアブストラクトなど)の収録記事にリンクすることができます。またJ-STAGEでは、引用リンクとは逆向きに、その論文を引用している論文を探せる「被引用リンク」も提供しており、被引用リンクの対象は昨年夏からCrossRef参加誌に拡大しています。