機構報第252号
開発を終了した課題の評価
課題名 | 「HIV感染価・薬剤耐性測定法」 | ||||||
所有者 | 国立感染症研究所長 科学技術振興機構 | ||||||
研究者 | 国立感染症研究所エイズ研究センター第二室 室長 巽正志 国立国際医療センターエイズ治療研究開発センター 臨床研究開発部長 岡慎一 国立国際医療センターエイズ治療研究開発センター 技官 蜂谷敦子 | ||||||
委託企業 | 株式会社三菱化学ビーシーエル | ||||||
開発費 | 152,487,196円 | ||||||
開発期間 | 平成14年2月~平成17年8月 | ||||||
評価 |
本新技術は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感受性を持ち、ウイルス分離及びウイルス増殖を容易に確認できる培養細胞を用いた、HIV感染価と抗HIV剤に対する薬剤耐性の検査法に関するものである。 本検査法で用いる培養細胞は、HIVの感染路となる受容体を細胞表面に発現させているためHIVに感受性を持ち、HIVが細胞内で増殖する際に培地中に分泌する指標蛋白質を二次的に発光検出できるよう改変している。この培養細胞を用いると、感染患者の血液検体から感染性を持つHIVを分離、検出できるので感染価を測定でき、また、分離したHIVを各種の抗HIV剤を加えて培養してHIVの増殖度合いを発光検出することで、患者が保有するHIVの各種薬剤に対する耐性の有無、程度を調べることができる。 本開発では、培養細胞の使用条件や測定の再現性を検証し、自動化による多検体処理方法を確立することで、2週間で薬剤耐性判定が可能な検査法を確立した。 本検査法を用いることにより、患者のHIV感染価および各抗HIV剤に対するHIVの耐性を短期間で測定できるため、HIV増殖抑制に効果的な薬剤を選択することが可能となり、HIV感染症の治療方針を決定する一助となることが期待される。 | ||||||
評価者 |
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評価日 | 平成17年11月30日 |