【用語解説】
*1 ホール(正孔)
*2 走査型透過電子顕微鏡
*3 電子エネルギー損失分光
*4 電界効果
*5 パルスレーザー堆積法
*6 ヘテロ界面
*7 バンドオフセット
*8 スクリーニング電荷
個体の結晶構造中の電子が欠落した部分で、あたかも正の電荷を持った電子のようにふるまいます。半導体などではこのホールが自由電子とともに電荷の移動を担う「キャリア」としての働きをします。電子がキャリアを担うものをn型、ホールがキャリアを担うものをp型といいます。
*2 走査型透過電子顕微鏡
微小電子プローブで薄膜試料上を二次元的に走査し、試料の1点1点から出てくる透過波の強度を円盤状の検出器で受け、像を表示させることができます。
*3 電子エネルギー損失分光
試料に電子を入射させると、一部は非弾性散乱によりエネルギーを失います。このエネルギー損失から、元素を定性定量分析したり、電子状態を解析する手法をいいます。
*4 電界効果
現在広く使われている電界効果トランジスター(FET)では、キャリアが流れる通路(チャンネル)の幅が、外部から加えられた電界により変調されます。この現象を電界効果といいます。
*5 パルスレーザー堆積法
集光したエキシマレーザーの光を単結晶あるいは多結晶のターゲット材料にパルス的に照射し、対向する単結晶基板上にターゲットと同じ組成の薄膜を堆積させる製膜技術です。反射高速電子線回折を組み込むことにより、原子レベルで制御された薄膜あるいは超格子の作製が可能となります。
*6 ヘテロ界面
異種の物質を接合したときにできる界面をいいます。
*7 バンドオフセット
電子のエネルギーの平行移動を言います。有限のオフセットがあると、電子系のエネルギーは高くなり、不安定になります。
*8 スクリーニング電荷
局所的な不純物電荷の効果を打ち消そうと、ある広がりを持って不純物電荷の周りに分布する電荷をいいます。