資料4

新規採択研究代表者・研究者および研究課題概要


○チーム型研究(CREST)

○戦略目標「通信・演算情報量の爆発的増大に備える超低消費電力技術の創出」
2 研究領域:「情報システムの超低消費電力化を目指した技術革新と統合化技術」
研究総括:南谷 崇(東京大学先端科学技術研究センター 教授)

氏名 所属機関 所属学部・
学科など
役職 研究課題名 研究課題概要
黒田 忠広 慶應義塾大学 理工学部 教授 高性能・超低電力短距離ワイヤレス可動情報システムの創出 ワイヤレスネットワーク接続によるロボットや車、携帯電話の可動情報システム構築に向け、短距離データ無線通信技術とエネルギー無線給電技術を従来の1/1000 の電力で実現します。具体的には、チップ間通信を10Tbps/100mW で行い、至近距離の端末間通信の場合は10Gbps/10mW で、短距離の場合は100Mbps/1mW で行います。また、動きながら電力の供給を受けることができる給電シートを低コストで実現します。
小林 光 大阪大学 産業科学研究所 教授 極限ゲート構造によるシステムディスプレイの超低消費電力化 シリコン低温酸化法「硝酸酸化法」を活用して、ディスプレイの駆動に用いる薄膜トランジスタ(TFT)を超低消費電力化します。新酸化法で形成する酸化膜は、従来法に比べて格段に良質であるため薄膜化が可能で、TFTの消費電力を従来の1/25以下にすることが可能です。また、極限ゲート構造TFTの創製とこれを用いた新回路技術・アーキテクチャーの開発により、システムディスプレーの消費電力をさらに1/10以下にすることにより、合わせて1/250以下に低減します。
佐藤 健一 名古屋大学 大学院工学研究科 教授 超低消費電力光ルーティングネットワーク構成技術 将来のブロードバンドサービスを国民が広く享受するには、通信ネットワークの高性能化とともに、ネットワーク全体の低消費電力化が必須の課題です。光領域での波長ルーティングを利用するフォトニックネットワーク技術は、通信量の急速な増大に対応する高速広帯域化とともに、装置の電力消費を劇的に低減する可能性を秘めています。本研究では、低消費電力化の観点から総合的に最適化された新世代のネットワークを目指します。
高田 広章 名古屋大学 大学院情報科学研究科 教授 ソフトウェアとハードウェアの協調による組込みシステムの消費エネルギー最適化 情報家電や情報携帯端末などの組込みシステムを対象として、ソフトウェアとハードウェアの協調により、サービス品質(性能、計算精度、信頼性など)を保証しつつ、消費エネルギーを最小限にするための最適化技術を開発します。メモリアーキテクチャとコンパイラの協調や、低消費エネルギースケジューリング機構を持つマルチプロセッサリアルタイムOSなどにより、消費エネルギーを100分の1に低減することを目標とします。