○チーム型研究(CREST)
氏名 | 機関名 | 所属部署名 | 役職名 | 研究課題名 |
青山 茂 | オムロン株式会社 | 技術本部先端デバイス研究所 | グループ長 | ハイブリッド局在SPRを用いた生体分子の環境応答性計測 |
長野 哲雄 | 東京大学 | 大学院薬学系研究科 | 教授 | 生体分子の動的可視化プローブの開発と応用 |
中村 義一 | 東京大学 | 医科学研究所 | 教授 | 多目的RNAナノセンサー・モジュレーターの開発 |
森 勇介 | 大阪大学 | 大学院工学研究科 | 助教授 | タンパク質完全結晶創成 |
吉岡 芳親 | 岩手医科大学 | 先端医療研究センター | 講師 | 次世代無侵襲・定量的脳機能イメージング法の開発 |
総評:研究総括 柳田 敏雄(大阪大学大学院生命機能研究科 教授)
21世紀の生命科学にブレークスルーをもたらすような新規で斬新な計測・解析技術の創出・開発を目指すこの研究領域も2年目を迎えました。昨年度、予想をはるかに超える154件の多数の応募があった上、応募課題が生態系や新しい医療技術の開発につながるような高次あるいは複雑な生命現象の観測・解析からタンパク質一分子のドメインのゆらぎのような素過程の高時間分解計測に至る幅広いものであったことを踏まえ、選考に関わっていただく領域アドバイザーを3名増やして12名として今年度の応募に備えました。
今年度の応募総数は95件でした。まず、各課題書類について複数の領域アドバイザーに事前査読をしていただき、その評価結果をもとに書類選考会を行い、慎重に審議して15件の提案について面接選考を行うことにしました。そして、最終的に、5件の提案を採択することになりました。具体的には、分子から個体レベルで起こるダイナミックな現象を捉えるイメージング技術やプローブ開発、複雑でダイナミックな生命現象を解析する方法論の開発、そして高感度多次元微量分析技術の開発などを中心に選考しました。
その結果、今年度も昨年と同様に、採択されてしかるべき提案も相対的評価に従って落とさざるを得ないという状況になりました。また、申請の中には研究レベルの非常に高いもの、過去に非常に高いレベルの技術を開発し、それを使って研究を展開しているものが数多く見受けられましたが、本領域の趣旨に合わないものや予備的調査の不十分なものも含まれていました。
本研究領域は来年度も課題公募を行います。本気で計測・解析技術の開発にとりくむような研究グループや解明しようとする生命現象の目標設定が明確で、開発・創出を目指す技術がその目標達成に強くリンクするものとなっているプロジェクトの申請が多数あることを期待しています。