機構報第201号
開発を終了した課題の評価
課題名 | 「生体活性傾斜機能を有する人工股関節」 | ||||||
研究者 | 中部大学総合工学研究所教授 京都大学名誉教授 小久保正 | ||||||
所有者 | 小久保正 財団法人イオン工学振興財団 日本電気硝子株式会社 株式会社神戸製鋼所 | ||||||
委託企業 | 日本メディカルマテリアル株式会社 | ||||||
開発費 | 185,810,648円 | ||||||
開発期間 | 平成11年3月~平成17年3月 | ||||||
評価 |
本新技術は、人工股関節の基材であるチタン金属及びその合金表面に、アルカリ処理と加熱処理を行うことにより、基材に強固に結合した非晶質のチタン酸アルカリ塩層を形成させた人工股関節の製造技術である。 本人工股関節を生体内に入れると、非晶質チタン酸アルカリ塩と体液との反応により、アパタイトの核形成が促されるため、速やかにアパタイト層が人工股関節と骨との間に形成され、早期に骨と強固に結合できる。 本開発においては、処理条件を変えて試験を行い、最も安定的にアパタイト層が形成できる条件を見いだした。また、得られた人工股関節に対し、非臨床試験や臨床治験を行い、安全性や、骨形成に対する有効性を確認した。 本技術による人工股関節は、早期に生体内の骨と強固に結合するため、変形性股関節症や慢性関節リウマチ患者に広く用いられ、患者のQOL(生活の質)の向上に役立つことが期待される。 | ||||||
評価者 |
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評価日 | 平成17年5月25日 |