【用語解説】

クロマトグラフィー
:固体の吸着媒体を充填した管の中に、流体(気体または液体)を流し、流体中の各成分との分配係数の差を利用して物質を分離する方法である。
ppb(ピーピービー)
:濃度を表す単位で、10億分率(part per billion)の略記号である。例えば、1ppbは1Lの水の中に、物質が1μg(1mgの1/1000)含まれることである。
内分泌攪乱化学物質
:生物の内分泌機能に影響を及ぼす化学物質である。環境中に放出された化学物質が、体の中に入り人間がもつホルモンと同じような働きをしたり、ホルモンの働きを邪魔したりするものであり、環境ホルモンとも呼ばれる。具体的には、フタル酸エステル、多環芳香族炭化水素、残留農薬等である。
有機溶媒
:有機化合物よりなる溶媒で、アルコール、エーテル、エステル、ケトン、炭化水素、ハロゲン化物など種類は非常に多い。メタノール、アセトン等水溶性溶媒とヘキサン、ジクロロメタン等非水溶性溶媒がある。
ハイスループットスクリーニング
:多検体を高速で処理する分析システムのことである。
多環芳香族炭化水素
:環式構造を持つ炭化水素で、分子内に2個以上の環を含むものをいう。例えば、ビフェニル、アントラセン等である。
残留農薬
:農作物に散布した農薬の一部が、農作物自身、雨水などにより流出して土壌、河川水に残留したものである。
溶媒抽出法
:土壌、環境水等に含まれる微量の脂溶性物質を、水と混ざらない低沸点有機溶媒(例えば、ヘキサン、ジクロロメタン)で抽出した後、溶媒を蒸発させて濃縮する方法である。
SPME固相マイクロ抽出法
:ポリマーや吸着剤等の濃縮媒体を被覆したファイバーを試料流体を入れた容器に挿入して、平衡の原理により、目的物質を抽出する方法である。