表1.従来技術と本新技術の比較


項目 溶媒抽出法 SPME固相抽出 本技術
操作性 多量の溶媒で抽出し濃縮やクリーンアップの操作が必要。また、多くの器具が必要。 操作は簡単であるが、抽出にやや時間を要する。 操作は簡単である。また、繊維や固定相を選定することによってクリーンアップはほとんど不要。
試料調整時間 数時間 10分~30分 1分以内
抽出効率 ◎ 抽出効率は高い。 ○ 試料容器の容積に比べて固定相の容積が小さいため100%の抽出は不可能。 ◎ 細い流路に試料を流すため固定相との接触面積が大きく抽出効率が非常に高い。
自動化 手作業の工程が多いので完全な自動化は不可能 自動化は可能であるが、製品の形状等によりある程度の制約を受ける。 本技術の抽出媒体である濃縮管は径や長さが自由に選べ、しかもしなやかであるため注入システムとの接続が容易であり、自動化の適用範囲が非常に広い。
環境負荷 1検体当り数百mlの有機溶媒、シリカゲル等の吸着剤、その他の無機薬品を使用するので環境負荷が大きい。 試料の脱離に70~200μlの有機溶剤を使用するのみであるので環境負荷は小さい。 試料の脱離に必要な有機溶剤の量は20μl以下で済むので環境負荷は非常に小さい。