機構報第192号

開発を終了した課題の評価

課題名 「湿式成膜法による半導体ウエハー上の再配線加工技術」
所有者 本間 英夫 関東化成工業株式会社
研究者 関東学院大学工学部 教授 本間 英夫
委託企業 株式会社野毛電気工業
開発費 311,725,224円
開発期間 平成14年2月~平成17年2月
評価  本新技術は、小型軽量化を目的とした半導体パッケージ製作技術である「W-CSP(Wafer Level Chip Size Package)」技術(パッケージング工程をウエハー状態で行う小型軽量化技術)分野において、めっき処理を用いた湿式成膜法による半導体ウエハー上の再配線加工技術に関するものである。
 本技術では、めっき処理における添加剤を適切に選定し、液中電位差の調整で、析出条件の最適化を行うことにより、アルミ電極部へのニッケル・金めっき処理をはじめ、加工精度の高い銅ポスト作製を可能とし、湿式成膜法において、目標以上の特性を有する再配線加工を実現した。
 本技術によるスパッタリング加工法に代わる電極部へのニッケル・金めっきや無電解銅めっきは、装置への投資額を軽減させるばかりでなく、めっき槽の中で一度に多数のウエハー処理ができるので、半導体ウエハー上の再配線加工を低価格で大量に行うことが可能であり、小型半導体パッケージ製作分野に広く利用されることが期待できる。
評価者
科学技術振興審議会 技術移転部会 委託開発評価委員会
委員長   高橋 清
委員 井浦 幸雄、石谷 炯、井街 宏、木村 茂行、桐野 豊、小林 健、中川 威雄、西川 寿子、西澤 民夫、増田 善昭、八嶋 建明、吉村 進
評価日 平成17年5月25日