用語説明

(注1) 梗塞: 血管が閉塞あるいは狭窄することで、細胞が酸素不足や栄養不足の状態となること。例えば、心臓に酸素や栄養を運搬する冠動脈が閉塞する事で、心筋梗塞が起こる。
(注2) ミトコンドリア: 細胞内に存在する小器官の一つで、エネルギーの生産工場として長年研究されてきたが、最近、細胞死における役割が明らかにされた。
(注3) シクロフィリン: プロリンというアミノ酸残基の場所でたんぱくの構造を大きく変換させる機能を有した酵素の総称で、ミトコンドリアにはシクロフィリンDが存在する。
(注4) アポトーシス: 細胞死の一メカニズムであり、細胞の収縮や核の断片化などを伴う。生理的な細胞死と考えられている。
(注5) ネクローシス: 細胞死の一メカニズムであり、細胞やその小器官の膨潤を伴う。アポトーシスと対比され、一般的には病理的な細胞死と考えられている。
(注6) 膜透過性亢進現象: ミトコンドリア膜の透過性が上がり、ミトコンドリア内の成分が漏出し、正常な機能を失う現象であるが、その生理的な意義は不明である。シクロフィリンDにより制御されると考えられていたが、今回の研究で確証が得られた。