【用語解説】

*1 減数分裂
:精子、卵子といった配偶子を形成する特殊な細胞分裂の形態。染色体の倍化の後、細胞分裂(染色体の分配)が2度続けて起きるために、染色体の数が半分になった細胞が生じる。この過程で、父親、母親由来の染色体が混ぜ合わさり、配偶子の新しい遺伝子のセットが生じる。(図1参照)
*2 RecAホモログ
:細菌からヒトまで広く保存されている蛋白質の総称。もともとは大腸菌のDNAの交換反応に関わるRecAに名前の由来を持っている。RecAがDNA間の相同性を探す能力を持っている。Rad51、Dmc1ともにRecAホモログであり、Rad51は真核生物のRecAの仲間、Dmc1は真核生物で減数分裂期特異的な仲間である。
*3 相同検索反応
:DNAの組換え反応の一過程を指す。単鎖DNAの情報をもとにして、DNA配列が相同な2重鎖DNAを探し出す反応。
*4 異数体病
:ダウン症に代表される、染色体の数が1本多い、あるいは1本少ないことにより誘発される病気。ダウン症はヒトの21番染色体が3本なることによって起こる。この原因は減数分裂期の染色体分配の異常により、卵子が21番染色体を2本持つ事による。