課題名 | 日本側 研究代表者 |
所属・役職 | 課題概要 | |
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英国側 研究代表者 |
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1 | 粒子中放射性核種の現場計測センサーの開発 | 下島 公紀 | 東京海洋大学 学術研究院海洋資源エネルギー学部門 教授 |
本研究は、沈降粒子による物質除去過程や分解再生過程を解明するため、海洋沈降粒子中のトリウム同位体濃度分布を調査する放射性核種現場計測センサーの開発を目的としている。具体的には、日本側チームは小型でより高感度・効率的な放射性核種検出器の開発を行い、英国側チームは小型・省電力の現場自動連続ろ過システムの開発を行う。日英の得意技術を結合したセンサー開発と実海域展開によって、海洋表層から深海に向かう生物起源粒子の物質輸送を明らかにし、海洋における生物ポンプのメカニズムや炭素循環の解明を図る。 |
マシュー・モウレン | 国立海洋学センター 海洋技術工学部門 教授 |
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2 | ホログラフィックカメラとラマン分光分析を統合利用した、深海粒子の長期化学計測カメラ「RamaCam」の開発 | ドゥーグル・J・リンズィー | 海洋研究開発機構 海底資源研究開発センター 主任技術研究員 |
本研究は、ホログラフィックカメラとラマン分光を統合した小型粒子化学計測センサーの開発を目的とする。ホログラフィックカメラによりプランクトン形状を計測すると同時に、ラマン分光分析により分子構造情報を測定し統合解析することで、詳細な深海粒子分布の広範囲にわたる長期観測を目指す。日本側チームはラマン分光分析の小型化とホログラフィックカメラとの統合化、計測実験と妥当性・実用性の検証を行い、英国側チームはホログラフィックカメラ部分の開発を行う。英国と日本の技術を複合した低消費電力の小型粒子化学センサーにより深海生態環境評価の進展が期待される。 |
ブレア・ソーントン | サウサンプトン大学 環境工学部 准教授 |
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3 | マイクロ流体デバイスによる新たな遺伝子抽出技術を用いたシーケンス用サンプル調整ボトルネックの解決 | 福場 辰洋 | 海洋研究開発機構 海洋工学センター 技術研究員 |
本研究は、海洋微生物のDNAやRNAなどの核酸物質の自動分析において常にボトルネックとなる遺伝子抽出操作を自動化する装置システムを開発することを目的とする。具体的には、日本側チームは原核微生物を対象としてマイクロ流体デバイスを用いた化学溶解法による遺伝子抽出装置を開発する。英国側チームは植物プランクトンを含む広範な海洋微生物について最適な遺伝子抽出法およびデバイスの開発を行う。また、共通のインターフェースを採用したマイクロ流体デバイスを開発し、両国の自動サンプル採取装置および現場型遺伝子解析装置に集積化して評価する。日英の技術を統合して効率的に研究開発を行うことで、現場遺伝子解析技術の実現が期待される。 |
ジュリー・ロビダート | 国立海洋センター 海洋技術工学部門 シニアサイエンティスト |