代表者氏名 |
機関名 |
所属部署名 |
役職名 |
研究課題名 |
安藤 寿康 |
慶應義塾大学 |
文学部 |
教授 |
双生児法による乳児・幼児の発育縦断研究 |
神尾 陽子 |
九州大学 |
大学院人間環境学研究院 |
助教授 |
社会性の発達メカニズムの解明:自閉症スペクトラムと定型発達のコホート研究 |
川島 隆太 |
東北大学 |
未来科学技術共同研究センター |
教授 |
高齢者と学習障害の脳機能改善コホート研究 |
萩原 裕子 |
東京都立大学 |
人文学部 |
助教授 |
言語の発達・脳の成長・言語教育に関する統合的研究 |
六反 一仁 |
徳島大学 |
大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 |
教授 |
教育支援のためのバイオメンタル技術の開発 |
渡辺 恭良 |
大阪市立大学 |
大学院医学研究科システム神経学 |
教授 |
非侵襲的脳機能計測を用いた意欲の脳内機序と学習効率に関するコホート研究 |
五十音順に掲載
総評 : 小泉 英明((株)日立製作所 フェロー)
近年、OECDでも「学習科学と脳研究プロジェクト」への取組みが本格化し、国際的にも関心が高まっており、また文部科学省「脳科学と教育」研究に関する検討会報告『「脳科学と教育」研究の推進方策について』(平成15年7月)を受けて、今回新たに追跡研究的手法を基調とした研究課題を「タイプII」として募集した。
具体的には、特に5年間の追跡研究的手法に非侵襲脳機能計測あるいは行動学的観察を組み込んだ手法により、「心身や言葉の発達と脳の成長」の解明とその社会的応用に向けた研究課題を対象とし、募集を行った結果、46件もの野心的・意欲な研究提案が寄せられた。
これらの提案は、人を対象とした前方視的(prospective)あるいは後方視的(retrospective)な追跡研究という手法を用いることから、特に倫理的な対応に留意して、タイプIとは異なる8名のアドバイザとともに書類審査を行った。課題の困難さにもかかわらず、極めて高水準の提案が続出したために15件を面接対象として選定し、時間をかけて面接選考を行った。最終的な選考にあたっては、本研究領域の趣旨に合致していることはもちろん、追跡研究についてその必要性も含めて的確かつ具体的に計画されていること、確実なインフォームドコンセントに基づいた被験者の確保から追跡期間中の捕捉率、また倫理的課題等に十分配慮されていることなどを重視し、6件の特に優れた研究課題を選定した。ただし、予算的な制約から、全般的に研究規模の調整を行う必要がある。今後、これらの研究課題について着実に研究を進め、かつ成果が上げられるよう、研究総括として一層注力していきたい。
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